はるのぶのつれづれ

幼女の子宮で泳いでいた頃の記憶

「ええ、あれは、地獄絵巻でしたわ。

だって、見た目が悪ければ、一生女の子とエッチが出来ないんですもの。柚木さんの悲しい顔が目に浮かんで、ずっと同情してましたわ。それにしてもあの女もひどいわねえ。顔が悪けりゃ立つ瀬なしですもの。それじゃ、はじめから柚木さんに勝ち目なんかありませんもの。」
 「サッカーでも野球でも、バスケでも、なんでも体ががっしりした男が好きなのよ、きっと。それだけじゃなくって、顔もカッコよくなければ駄目なのよ。他の男はまるで生きてる価値がないような言い方だったわよね。顔の分からない人とは付き合えないなんて言ってたけど、ホントは知ってたはずよ。あれだけ顔出してたんですから、柚木さん。それが告白のときになると顔を隠すんですもの。頭かくして尻隠さずとはあのことですわ。それにしてもいやな話だったわよね。」
 「あの女も、どうせ今ごろ彼氏つくってエッチしまくってんのよ。ヤラハタでしたかしら、二十歳までに処女捨てるのに友達と競争するんですって。そのくせ男なんかは、見た目で二分されてるもんだから、選ばれない男はいつまでたっても捨てられ続けるのよ。」
 「あたしなんか、男でいたら、選ばれない屈辱を一生味わいつくさなきゃならないって悟っちゃったもんだから、話し方だけでも女になりきって、女の選別眼からとことん逃げ切ってやるつもりよ。」
 「ほんと、喪男なんかに生れるもんじゃないわ。喪男に生れたがために、女どもにいつまでも馬鹿にされ続けるんですわ。女なんか、あたしにはただの敵よ。あんなもの、地球から居なくなってしまえばいいんだわ。」
 「がっしりした男が好きなんて、あたしにはイヤミにしか聞こえなかったわ。イヤミなのよ、あの女。あたしみたいにガリガリで悩み続けた男の気持ちなんて、彼女には分かんないわよ。あたしなんか、アンガールズの三人目なんてイヤミかまされたのよ、こないだ。三人目なんて居ないって言い返してやったわよ。言ったやつも、三十超えて、ずっと彼女居ないで、暇とカネがあったら風俗に通い続ける喪男よ。お互い様よね。あんたにあたしのことは言えないって、言ってやったわよ。」
 「えっ?あたしが女らしくなってるって。うれしいこと言ってくれるわ。女になればもう女から馬鹿にされずに済みものね。もう、女に好かれたいなんて幻想、あたしがもつことは一生ないわ。女に笑われる宿命を持った男は、女を敵に回すべきよ。生れたことを後悔させられた連中に頭下げちゃ駄目よ。」