2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧
「34歳の伝言」 「流刑されて十年」 「日付のある舞台」 「小さな人たちが出入りする窓」 「祖国に帰還して十年。ここのどこが楽園だ。」 「体は変えられるけど、馬鹿は直らないぜ。」 「日溜まりが来る」 「蛆の大群は頭のない群集そのものだった。」 「私…
「先日の台風で農道が冠水した。ここは低地帯だ。」 「昨日、猫の死骸を回収してもらうため市役所に電話した。」 「週明けから道で死んでいた猫だ。」 「誰か気の効いた人が通報してくれるだろうとやり過ごした死骸だ。」 「一昨日同じ道を通ったらあの猫が…
「やわらかな巣箱」 「指先の氷と戯れる」 「霧にむせんで息がつまる」 「時速40キロの壁掛け時計」 「修飾語を述語に変えても意味が通じるかだ。」 「アスファルトの上では朽ちることも難しい」 「私は疲れたままの手を休めないでおこうと思う」 「ランプに…
「インポテンツな神々」 「私は弟の妻だった」 「触角を抜いた箱」 「手のひらに私を埋め込む」 「私の言葉に形式さが目立つようになったことは自覚している。卒塔婆詩の頃はたとえ貧弱であれ、言葉にイメージが伴っていた。」 「本来はより深みに入るべきだ…
「私は英雄になり損ねた下放青年だ。」 「出会い系も馴れ初めのうちだろうが、いい人とはそう簡単に出会えそうにないと思う。」 「生まれを隠すための勉強もある。」 「取り調べを受け血を吐いている。」 「亡骸を集めて笑う幼稚園。」 「フェイスブックやっ…
「お連れ様は身代金をお持ちになって一階サービスカウンターまでお越しください。」 「正直、うどんにも飽きてきた。」 「『巨大モンスターを倒そう』という文句に寒気がする。」 「なぜイカロスがアポロンの怒りに触れたのか、あの日食を見て少し納得できた…