はるのぶのつれづれ

幼女の子宮で泳いでいた頃の記憶

ほのぼのぽえむ(第一回)

ぼくの はじめての おんなのひとは
むかいのいえの ようちえんじ

いたくない いたくないよと いいながら
すこしずつ ねじこんでゆく

からだから しずかにながれ だすあかい
ちのにおいが くさにまぎれる

きみは ないている
ぼくは たっている

ぼくは おおきな たかにのって
きみのうごきを いつもみている

にげたら しぬよ

きみのかたちを ゆびでかんじる

ぼくは きみをみている
きみは なにをみている

ぼくが あいを つげたとき
きみは すこし ふるえていたね

ぼくたちが むすびあうとき
くさむらに ゆげ

きみのこころで くわえてほしい

きみのあしもとで くさぶえをふいた

きみのえがおが みたいから

ぼくは やさしいひとだよ

こどもから こどもがうまれる まとりょーしか

きみのこどもの かおがみたい

おとうさんは ぼく

きみのそばで うたってみる
はだかのまま うたってみる

ぬいじゃった

ぼくはぜんら きみははんら

ぜんぶ ぬがせてあげるよ

かおが かたまってるね

くつろいで いいんだよ

ぼくのまえでは どんなかおをしても
かまわないんだ もっと

ぼくは しんじてる だけだから

きみのほしいものは なんだい

ぼくは きみ

きみは ぼく だよね

しんじてるよ

だれもこないね

ずっとこないよ

ここはくさむら もりのなか
ぼくの     きみのなか

もっとたのしもうよ

ないたって かまわないんだよ

ないたら ぼくを すきになるから

ここは ふたりだけの せかい
おとこは ぼく ひとりだけ

こころを ひらいたら
ぼくだけに きづく

だから すなおに ないてほしい

いれられる ようじょのかおを まじまじと
ながめてみれば くちづけをする

なきながら しわくちゃになる おさなごに
もっとなけよと こしをうごかす

なきながら われるようじょの さけびごえ
ひとつのこさず びんにつめこむ

つめこんだ ぼくのぶんしん なにおもう 
きみがははごの はらなかにいて

こうしてきみは いぶになる

 夢の森は現実につながっている。しかしその入り口は私しか知らない。だから幼女が逃げ出そうとしても延々と森の中をさまようしかないのだ。私の夢の中だから、どこに隠れているのか皆目見当がつく。
 アニメの世界はすでに加工されているので、わざわざ私を好きになってもらうというプロセスは踏まなくてもいい。(アイドルも同じだろう。)だが夢の世界では違う。本当に好きになってもらうために、二人しか存在できない世界を作り出さなければならない。もちろん原理的にはそのような世界は存在しえないが、そこにはちゃんと仕掛けもある。二人しか存在しない世界を信じ込ませればいいのだ。
 二人っきりの世界はある地点で現実と結びついている。その場所は私しか知らない。もし彼女に教えたら、私は敗北者になる。他に紛れたときの私は、かならず負けるようにできているらしい。だからこそ、彼女にここを去ってもらっては困るのだ。そのため現実との接点を教えてはならず、それどころか他の世界が存在すること自体も悟られてはならない。
 夢の中の幼女はいつまでも私と二人で住んでいる。そこには時間がなく、それゆえ彼女は歳をとらない。あとは私が夢の中に入りきれば全てが解決する。私はようやく伴侶を見つけ出すのだ。

ほのぼのぽえむ(第二回)
http://d.hatena.ne.jp/harunobu77/20091016/1260372783
今日の短歌(2009年2月17日)
http://d.hatena.ne.jp/harunobu77/20090217/1234861274