はるのぶのつれづれ

幼女の子宮で泳いでいた頃の記憶

おかげさんで俺はわるい人です ほか

人間の性格は外見で決まるそうです

 非モテっていうのは、身動きがとれない状態なんだ。外見が移動を許さないというか、露骨に馬鹿にされるときもあるし、選ばれることがないから、選ぶこともできない。
 たまに異性の非モテがやってきて、『すきじゃないけど恋愛したい』なんて言ってきて、傷の舐めあいを求めてくるのがまれにある恋愛の機会。俺はないが、リアルで聞いたことはある。(ちょっとストーカーさんだったようで、丁重にお断りしたそうです。)
 性の高揚感を求めたら、あんたは規格外でしたって烙印押されて、みんなで烙印押しといてロリコンに走ったら馬鹿にしやがる。
 規格外は何をやっても馬鹿にされるようで、それもそのはず、人が人を選ぶときは、いちおうはその人の性格を見たらしくて、それは俺にいわせればとんだいかがわしさなんだが、選ばれた人間は性格の良さまで保証されている。だから選ばれなければ自動的に、あんたは性格もわるかった、となる。
 どうみても外見がわるいから恋愛ができなかったはすなんだが、性格のせいにされて、おかげさんで俺はわるい人です。

電車男スレのひと

 俺はわるい人だから、忘れちゃいないよ。電車男のスレで、それも本になったほうじゃなくて、完全なほう。そこに大柄の男がいて、いわゆるおデブさんで、31歳だったんだけど、のちに18歳の元コギャルと結ばれた、俺にいわせれば、うらやましい。
 その彼がスレに参加する3年前に、ネットか郵便かは分からないが、とにかく文通をしていた。相手は女の人。どれだけやったのかはうろ覚え、とにかく会うことになった。会ってびっくり、なのは本人だけ。みごとに振られました。姿を見られて。どうやら向こうさんは普通にかわいい人だったようです。こっちはいわゆるピザ一枚。俺はアンガールズの3人目、なんて余計だね。
 そっから彼は『外見で人を選ばない』というルールを課したんです。喪男として、どんな喪女も受け入れる、なんて思ったらしいです。喪女もいい迷惑、じゃなく、自分の感覚に従ったほうが楽ですよ。『俺は見た目に囚われない』なんていったら偽善者になるから。喪男はまいんちゃん、喪女はジャニーズ。それでいいんですよ。無理がありません。素直がいいんです。
 ちなみにジャニーズ好きの喪女、いました。同じ職場だったんですけど、礼儀正しくて、ごんぶとの、いわゆるピザでした。三度の飯よりジャニーズが好きなんでしょうけど、飯どきに延々とジャニーズの話をされるのはさすがにうっとうしかったです。おかげさんで詳しくなりました。
 ところで、『外見で人を選ばない』なんて言ってしまって、今度の相手は水戸泉。べつに彼の文通相手じゃなくて、ほかの喪男電車男スレの住人でした。彼も文通をやっていて、女の人と会うときが来た。はじめて見た、水戸泉そっくりの、とてもふくよかな人。テレホンセックスまでした仲。でも、水戸泉。じぶんの外見をたなに上げて、水戸泉。『会ったら絶対つき合おうな』なんて、無責任にもほどがある。『だって水戸泉なんだぜ』。会ってすぐに引き返して、そのままおしまい。
 それを読んでいたさっきのピザさん、彼に何かを言うでもなく、『さっ・・・』。言葉をつげなかったようです。トラウマが甦った。でも、それだけじゃない。はっきり言やあ、あんたも見た目に囚われている。それに気づいたんじゃないですか。俺はスレをぜんぶ読んで、そこはずっと引っかかってました。だから『見た目に囚われるな』なんて、自分でもできっこないから言わない。喪男だと、言ってしまいたくなるんですけどね。
 ほんと、喪男は欲ばりさんです。でも、リア充さんには言われたくない。向こうがわの人って、自分が欲ばりなんて知らないでしょ。それなのにこっちのことを笑う。欲しい、欲しい、っていって、それで人生をついやしている人を笑う。それも偽善なんです。それを分からせるために、恋愛制を批判しています。