はるのぶのつれづれ

幼女の子宮で泳いでいた頃の記憶

ひとりごとならべ(2010年1月 その7)

「平等は信仰だ。貧困は現実だ。」
「三十歳を越えると生命が社会的に脅かされる。」
「競争結果の不平等と競争機会の不均等とが混同されている。」
「氷河期フリーターは、本当の実力を発揮していない。実力は機会に伴う。」
「フリーターは労働者間の競争に積極的に加わる権利を与えられず、ひたすら雇用の調整弁として階層的固定をなしている。限られた人件費においてフリーターが要求しうるものは、現実的にこれまでのような労働者各階層を温存した状態での非正規労働者の賃上げや正社員への登用ではなく、各階層の流動化すなわち非正規労働者の競争への積極的参加でありその機会だと思う。」
「当然それは企業内外の人材流動化を前提としている。その社会的条件は言うまでもなく公的な職業訓練とその間の生活の十分な保障である。」
「これは城繁幸氏の影響を受けたというより、フリーター生活(パラサイト型)のなかで形成されたものだ。彼の著作を読んで代弁して頂いているように思った。」
「新卒学生にのみ許されている戸口を、求職者一般に開放させることだ。」
「フリーター向け就職博覧会と全従業員に占めるフリーター経験者の一定割合の雇用を要求する。」
「勝つまでは戦い続けるしかない。(もちろん勝った後も。)戦いの場を求めることも戦いだ。」
「もっとも効率的で、したがってせこいやり方は、勝った後に平等を語ることだ。これが社会との折り合いのつけ方だ。受験戦争の勝者が東大に居座ってやっておられる方法だ。」
「平等は負けているときに語るもんじゃない。そんなことをしたらいよいよ不平等にはまり込む。」
「勝ってから平等を語れ。十代の方、よく分かりましたか。あまり自分を清潔にしすぎないことです。精神は汚れだらけ、それが当たり前です。幸せがあれば素直に喜びましょう。」
「競争の反対は共生、というより停滞。今の状態なら停滞でも有難い。」
「貧困や妬みによって個人の才能を潰すことは愚劣だ。」
「平等は敗者の信仰かも知れない。」
「格差の是正は強権的でなければならない。」
「賃上げによる産業空洞化を政策的に食い止めることはできないか。」
「行き過ぎた不平等は是正されなければならない。平等を積極的に肯定しない立場でさえ、不平等の限界は認知せざるを得ない。非正規労働者の問題を積極的に語る者は多くが平等の志向者でもある。」
「ただ逆の立場の人間が抱く不平等観(平等観でなく)もこの問題の認識に加えられる必要がある。彼らは実際に負けることを恐れているからだ。その不平等観はむしろリアルかもしれない。」
「しかし彼らは負けても貧困にならない。人の尊厳にとって最低限の生活を語るべきだ。」
共同幻想としての国家は平等を前提としている。国を愛する者は平等を否定できないはずだ。不平等による生活や尊厳の危機は、国家そのものの危機だ。」
「不平等には限界があり是正も必要だと認めざるを得ないだろう。」
「競争があるから進歩はある。それは分かった。しかし生きることまで危うくする競争など、創意工夫とは無縁だ。競争の敗者が失うのは信用まででいい。命まで取ってどうする。」
「やってることは価格の値下競争。創意の競い合いが嘘のように聞える。」
「何歳からでも始めればいい。年齢に関わらず挑戦する自由を具体化する。」
派遣村は有効な一歩だ。ここからいかにして新卒主義の不合理を指摘するか。」
「資本主義への移行によって、戦い合う主体が各封建諸侯から各個人(そして各国民国家)に移ったと考えれば分かりやすい。資本家どうしの戦いが加熱すると、労働者どうしの戦いも過熱する。グローバリゼーション。」
「一人ひとりが己に対して責任をもって戦う時代。残念だが負けたときのペナルティーは信用喪失だけでない。生活不安の世界と、より増しな世界のどちらに入るか争っている。どちらに入っても満足な幸福には及ばないだろうが。」
「最もよいパターンは自らの進歩と競争とがリンクすることだ。競争が進歩のきっかけになることだ。」
「競争で人は強くなる。だったら公平な競争の場をください。それとも、フリーターは競争が終わった後と仰るか。おかしい。競争は少なくとも定年まで続くはずなのに。」
「フリーターが公平な就職を求めるのは、機会の平等への要求であり、社内競争を戦うための外堀を埋めている。それが戦いのための戦いだ。企業に人材を抱えきる力がないなら、せめて外部の人間にも入社の機会を与え、内部の人間と同じ現場で競い合わせるしか、フリーターが正社員になれる可能性はない。」
非正規労働者の問題は、身分が固定化してしまったことにある。より流動的に、企業内部の人材を入れ替えるよう、人事をあえて行なうことで人材の社会階層化を克服する端緒が生まれる。」
「例えばオランダのケースを参考に、失業者の職業訓練を国が責任を持って行い、彼らを企業の即戦力として育成できるだけの充実したメニューを用意する。訓練は業種ごとに別れ、その分類は民間企業の主な業種と対応している。もちろん失業者は人として尊重され、足下を見られることはない。だから失業者は雇用の調整弁でなく、就きたい仕事に応じた訓練を受けられる。」
「しかも訓練のレベルは即戦力として働けるよう高く設定されている。それを可能にする社会的前提は企業の人材移動の柔軟性である。戦力にならなければクビにされやすいが、訓練を受けられる機会は保障されている。その間、給付も保障されている。クビになっても怖くないし最低限の生活が可能である。それが常識となれば、ワークシェアリングや人材移動は柔軟に行なわれるだろう。」
「我が国では解雇によるリスクが余りに高い。再就職が難しく、できたとしても給与は年齢を考慮してさえ格段に下がる。しかし一方でいつまでも正社員になる機会を与えられないフリーターもいる。もうそろそろ、とは思う。」
「フリーターのためにリストラされてください。職業訓練は国に求めましょう。我われがやってきたように。皆様方にも本気になって頂く必要がありますから。もう人ごとではいられません。」
「それが嫌なら、ワークシェアリングというわけです。」
「学生向の就職博覧会や、経団連トップの企業内定式でフリーターの雇用を訴えるシュプレヒコール。」
「見せしめにされる側にも意地はある。戦いの余地を見出して、力を注ぐしかない。基本的に、この戦いは個人単位で社会的上昇を図ることだ。」
「新卒主義を採る企業に直接文句を言う機会がない。だからこれまでその弊害が見過ごされてきた。新卒主義は年齢差別に他ならない。」
「言い古された言葉ばかりだ。それでは新卒主義を倒せない。」
「平等は単なる信仰だ。だが不平等は現実だ。」
「就職セミナーと派遣村は合せ鏡。」
「フリーターの宿敵は新卒主義だ。」