はるのぶのつれづれ

幼女の子宮で泳いでいた頃の記憶

ひとりごとならべ(2010年1月 その6)

「命の理解を阻む。」
「命を質にしたエゴイズムへの堕落」
「言葉が自己を表現しえず、ただ誇張だけが印象される。」
「何もない人間が死んでも同情はされない。『フランダースの犬』は残酷で当然の話だった。彼は才能があるからこそ愛され、死が悲しまれた。何もない人間にあの話は現実を突きつける。」
「人の不条理は、誰かを押しのけることでしか幸福になれないということだ。心のどこかで他人を顧る気持ちがあっても、自分のために頭を切り替える必要がある。それが幸福への道程とは皮肉である。」
「人は平等な社会へのあこがれを漠然と抱いている。だから誰かを振り返らないで生きることができない。人がエゴイズムに徹しきれないのは、自らもいつか滅ぶ側に回る、そう予感しているからだろう。」
「エゴイズムは人間の抜きがたい性質であり、否定はできない。他者のエゴイズムや欲望そのものを責めたとき、必ず自らの欲を否定しなければならなくなり、単に自らのエゴイズムがむき出しにしなる。他者の欲そのものを否定するのはエゴイズムに他ならない。」
「他者の都合も聞かずに命を助けろと言い続ければエゴイズムに堕落する。」
「尊厳エゴイズムはエゴイズムのために尊厳を手段化することだ。当事者が尊厳を主張したときに陥りやすい。尊厳さえ道具となる。結局、他者への無理解を晒す。皮肉な話だ。」
「では我われ当事者は何をすべきか、といえば『仕方がないでは済まない』ということを広く理解してもらうことだ。ニュアンスがどうも伝えにくい。」
「みんなで生き合うことで共倒れになるか、よくて貧困を分け合うか。」
「こいつら、税金使ってるって意識ねえだろ。」
「資源は無尽蔵じゃない。誰かが作り出すもんだ。」
「なるほど、不利な者はいつも先にエゴイズムを試される。」
「だがエゴイズムをむき出しにしたら負けだ。ああ、これは戦いだ。社会との戦いであり、自分との戦いだ。むき出しの人間は誰からも相手にされない。話も聞いてくれない。あとは自分たちで傷を舐め合い、敵への憎悪で和み合う。」
「生きることに理屈はない。必要もない。」
「死の割り振りを合理性によって組み直す。」
「選択できる者は当然エゴイズムの原理で動き、余地のない者は何も手に入らないかろくにしかないためエゴイズムをむき出しにする。彼らはエゴイズムを隠すため己の尊厳を語り出す。だが勝者の無理解のため、むしろそれが主要なきっかけとなって、敗者は尊厳を実際に侵されもする。勝者は遠慮を学ぶ必要がある。」
「より増しな社会にするための提言なら聞くが、単なる説教を誰が聞く。しかも提言に説教が混じっていることもある。負けると口数が多くなるから、言い方も巧みになる。」
「無理解に晒された者の暴言を、額面通りに受け取ることは避けるべきだ。しかし暴言は所詮、暴言だ。」
「他者による無理解があるとき、ほんの少しの譲歩さえ、これまで勝ち取ってきた自分たちの権利を全て消滅させかねないという政治的状況が生まれやすい。この場合、極論の積み重ねが行なわれる。イデオロギーの独擅場である。」
「重ねて言うが、二価的思考に意味はない。主張そのものでなく、それを語る者の置かれた状況を理解することが大切だ。」
「6年前、『働いたら負け』と言った青年の、言葉の裏にある状況。それを考える機会はあったはずであり、これを活かすことで一方的なニート叩きを避けえたように思う。」
「言葉の解釈よりも、状況の理解のほうが大切かも知れない。」
「『幼女を犯して納豆開きにしたら、観音様に怒られた。さあ、理解理解。』『お前が言うな。』」
「だいたい自分から『理解してくれ』なんて言ったら、言葉の値打ちが半減する。誰かをそそのかしても同じ。甘えも生じるし、状況は何も変わらない。どう伝えればいいか。」
「人のエゴを突っ込んで自分のエゴがばれる。」
「人に死んで欲しいと思っている時点で十分エゴイスティックだから安心しろ。」
「生きるというのは本来エゴイスティックなことだ。生きるために相手のエゴを突いたらエゴがばれて恥をかく。それでも言うべきことがある。死にかけていればなおさら。ただ言葉を絞らないと味方は増えない。」
「生きたいと言ってしまうと都合が良すぎるが、殺さないでくれと言えば誰かが立ち止まる。殺しているのが自分かもしれないという自覚があるから。ただそういう良心的な人ばかりではない。それでも死ねと言う者には機会の不平等や労働市場の不合理性を突きつけるしかない。」
「自由とエゴイズム。個人主義と権利という喪男が直面する課題は、古代ギリシャからの哲学的問題だ。かなりベタな。これが答えだ、というものはない。何が正しいかではなく、どこに均衡を求めるか。これが問題の性質だ。答えはもちろん複数ある。」
「命という言葉が甘えを生む。命への自惚れは自己肯定を派生させる。肯定すべきものが命しかない。だが命は誰でも持っている。だから空威張りになる。」
「私は尊厳エゴイズムに陥っているかも知れない。しかしここまで言ってもまだ分かってくれないのかという思いは残る。」
「生命を質にかけた社会的発言は嫌いだ、と書いたが、有効な政治的手段だ。もっと繰り出すべきだ。策を選んでいる場合ではない。」
「戦わずして生きられないとは、今や地獄。火の海も針山も油湯もとんとないが、餓鬼なら殺したいほど沢山いるさ。」
「自分の命は自分で守るしかないのか。しかし就職の壁は一人で崩せそうにない。」
「何と言われても構わないから生きることだけ考えろ。」
「自分で稼いだ金で生きるべきだと言うんなら、稼がせてくれ。わざと閉ざしておいて死ねなんてよく言えるよ。」
「この国は単純化すれば、何とか生きている人間とそれさえ難しい人間に分かれている。ほとんど紙一重だ。生きることが難しいといって他者の生活の資を頂くことは難しい。」
「むしろ合理性に訴えるべきではないか。年齢だけでここに留められることは不合理だ。」
「死ぬ機会を公平に分け合いましょう。話はそこから始まります。」
「生きたいとストレートに書くことは難しい。」