・
庭先に埋もれた
小学生のかばんが
泣いている
再生されたテープのように
悲鳴をまじえ泣いている
あの青姦のことを思い出して
行方不明のまま
泣いている
・
おちんちんが
ふくらんだ
しろくいっぱい
ふくらんだ
こどもがはんぶん
ふくらんで
あいたいなあて
いってるよ
・
笑えない
俺の下ネタは
笑えない
もっと爽やかに
掻き輪姦すように
犯れ
こんな奴だから彼女が出来ないと
いま得心する
・
背負われて
歩く音を聞く
・
忘れたら死んでしまうから
大切に覚えときなと
・
忘れた
怖い
出られない
羊水に酔って
出られない
・
子宮なんてはじめからなかったんだ
これからは自分で守るしかない
・
そこにある。
・
女は
無理
・
出ろ。
・
信じるな
自分だけだ
・
あれはどうした
しょせん知らねえ
異国の女はどうした
あいつが来てから
夢ばっか見てんだ
知らない国の話さ
・
性欲のない女なんて
ないものねだりだったんですね
・
送られてきた手紙には
バーガー屋をはじめたから来いと
赤いピエロの字で書いてあった
・
桃は
子宮だった
・
もう
ありがとうの言葉では
慰められない
・
天井に
臭いが立ち籠っても
逃げ出せない
空気
・
不幸は位置づけられない
後記:
詩というより雑感になった。読者が「俺ならこう書いてやる」とその気にさせるものを書きたい。ここはイメージを書き留めるメモだ。そう思っている。