はるのぶのつれづれ

幼女の子宮で泳いでいた頃の記憶

ひとりごとならべ(2012年6月23日)

「やわらかな巣箱」
「指先の氷と戯れる」
「霧にむせんで息がつまる」
「時速40キロの壁掛け時計」
「修飾語を述語に変えても意味が通じるかだ。」
アスファルトの上では朽ちることも難しい」
「私は疲れたままの手を休めないでおこうと思う」
「ランプに火を灯して涙を流す」
「『賭け事をするなら、危険を冒しても一発逆転を狙うものなのです。私は粋嬪様に賭けたいのです。』(柳子光『王と妃』より)」
「うどんという言葉を聞くと、微妙に興奮したくなる。」
「セックスをしたくなる女性は無限にいるが、一つになりたいと本気で思わせる女性は一人しかいない。」
「人間を見せ物にする奴は自分が見せ物であることに気づいていない見せ物だ。」
「恐いのは人の心の移り易さと自らの冷たさだ。」

「『私の胸には風が吹いています。真冬の木枯らしよりも冷たく吹きすさぶ風です。幸い病を得て死ねるかと思いましたが、私の業が深いために、こうして生きながらえてしまいました。お義母様。』(粋嬪『王と妃』より)」
「『叔父上。この世に墓がないので、あの世に旅立てません。私は死にましたが、遺体は清冷浦の川を漂っています。遺体が眠りにつけぬので、魂も彷徨っています。叔父上、お願いします。私を埋めてください。日の当たる丘に遺体を埋めてくださったら、成仏できるでしょう。叔父上、私を埋葬してください。』(端宗『王と妃』より)」
「会話の糸口が欲しい。」
「テレビが消費を促すせいで、俗人が恥もなく大手を振っている。俗人であることの恥をテレビはかき消しているのだ。そのうえ、ネットはテレビが流す価値観を増幅し、自らテレビの付属物であり続けている。」
「『この際朝廷の顔触れを一掃してみては。亀城君を領議政に任命するのです。亀城君が領議政になれば、老いた官僚たちは退かねばなりません。殿下、迷う必要などありません。功臣や勲旧派はもちろん、頼りにならぬ日和見をこの際一掃するのです。そうしたのちに、亀城君に従う若者を登用すれば、世子様の将来は前途洋々でしょう。(柳子光『王と妃』より)」
「『善は急げと申しますので。機会を逃してはなりません。亀城君大監、殿下が逝去なさったら、功臣たちが黙っていると思いますか?皆、世子様を操ろうとするでしょう。ハン・ミョンフェを警戒するべきです。今は大人しくしていますが、機会を見て動き出し、一瞬で宮殿を制圧するかと。』(柳子光『王と妃』より)」
「『この度領議政に任命されたチェ・ハンは、亀城君の前の飛び石に過ぎません。』(柳子光『王と妃』より)」
「『どいつも皆同じなのだな。虎が怖くて洞窟に逃げたのに、そこがまさに虎の巣穴だった。若造たちも中身はハンミョンフェと変わらぬ。』(世祖『王と妃』より)」
「『そなたは天地がひっくり返るのが望みでは?』『左様にございます。』『では望み通りではないか。』『ハン大監は一度天地をひっくり返されました。』『私は一度だけだが、そなたは何度もひっくり返すさ。』『私は粋嬪様のために尽くしたいのです。』『この者は何と言っている。』『もう一度天地をひっくり返そうと。』『何を言い出す。一度ひっくり返せば十分だ。酒でも飲んで帰れ。』(ハン・ミョンフェと柳子光、ハンの側女ヒャンイ『王と妃』より)」
「『使えそうな者を追い払うのですか?』『危険すぎる。』『殿下から大きな信頼を得ている人物です。柳子光が信頼できないと?』『私も彼と同じく卑しい人間だが、身のほどはわきまえている。』『利用して捨てるのです。』『雑草というのは生命力が強く引き抜いてもまた育つ。』『そう言わず、粋嬪様に紹介するのです。』『恐ろしいことを。虎の穴に放り込まれた方がましだ。』(ハン・ミョンフェとヒャンイ『王と妃』より)」
「『誠に薄情な世の中ではないか。一人で戦っておられる粋嬪様に誰も味方してくれぬとは。』(ハン・チヒョン『王と妃』より)」
「『蜘蛛は子を産むと自分の身を与えて育てるそうよ。者山君を世孫にするためならば、いくらでも自分を犠牲にできるわ。』(粋嬪『王と妃』より)」
「世界とはかくも小さな躊躇いなのか。」
「こういうときは沈黙して生きてきた。」
「私は絶望する度に自分のいる世界の狭さに気づかされる。」
「『権力を失うと本当に惨めなものね。訪ねてくる者が一人もいないなんて。』(桂陽君夫人『王と妃』より)」
「『王と妃』からの引用ばかりになった。毎週土曜日は溜め録りしたビデオを見ている。日曜日は『トンイ』と『イサン』。」
「解脱することの意味は、煩悩を捨てることで自己の存在する世界が無限に広くなるという悟りにあると私は思うが、解脱は心底したくない。たとえ越境しようとも、いまここにいる世界を実際に飛び出して生涯の伴侶を見つけたい。そう、私は行動する俗人になりたいのだ。」