はるのぶのつれづれ

幼女の子宮で泳いでいた頃の記憶

(引用メモ)韓国ドラマ「王と妃」より(2014年3月9日)

「王と妃。四巡目。セル版は販売されていないので、興味のある方はレンタルで見て頂きたい。」

「王と妃」第23話より

首陽大君:ご苦労だった。
イ・サチョル(右参賛):とんでもない。
首陽:スクチュも飲め。
シン・スクチュ:私が先にお注ぎします。
首陽:私は今夜は飲まないつもりだ。
シン:大君が酒を拒むとは。
首陽:・・・
シン:空の杯のまま夜を明かす気ですか?
首陽:私にはこれが酒ではなく、殿下の涙に見えるのだ。
シンとイ:・・・
首陽:寝ても覚めても思うことは一つ。いかにして殿下を強い君主にするかということだ。私が急に死んだりしたら、幼い殿下は誰を頼ればいい。それを思うと心配でならんのだ。
イ:大君が生きている限り、誰も王座を狙いはしません。
首陽:殿下が大人になられるのはまだ何年も先のこと。だが宮殿の状況を見てみよ。議政府の老いた官僚たちが政治を行っている。宮中は恵嬪が牛耳り、内官たちは様々な主人に仕え保身に必死な状況だ。宮殿を護衛すべき禁軍は工夫になり下がっている。そればかりか国政の不備を指摘する臺諫の発言権が守られておらず、集賢殿の学士らも頼りにならない。どこも問題だらけだ。これでは殿下の未来はどうなる。
シンとイ:・・・
首陽:私に力があれば世を変えたい。枯れゆく木を救うため枝を切るごとく、不要なものは切り捨て世を正す。だが私にそんな力はない。だから私の目には殿下に賜ったこの酒が、殿下の涙にしか見えんのだ。
(別シーン挿入あり)
(イ・サチョル、酔って退席)
シン:大君に随行する間、一つの疑問が頭から離れませんでした。
首陽:言ってみよ。
シン:大君は純粋に殿下の身だけを案じているのですか?
首陽:・・・
シン:何か野望を抱いているのでは?
首陽:私は強い王室を望んでいる。
シン:・・・
首陽:強い王室こそが国家を守れるのだ。
シン:秦の始皇帝は誰よりも強い王だったはずです。
首陽:だから天下統一という偉業を成した。
シン:秦が滅亡した原因もまた始皇帝にあったのでは?
首陽:今の中国を見よ。無数の王朝を経たが始皇帝の築いた制度は今なお引き継がれている。
シン:太宗が朝鮮王朝の基礎を築き、世宗が文治で完成させた。今も改革の対象が残っているとすれば、それは人だけです。人間の欲が災いを呼ぶのです。
首陽:それは違う。今の制度を見よ。議政府署事制などと言って議政府が政治を牛耳っている。人事も王室の財政もすべて議政府が取り仕切っている。殿下には何の決定権もない。その上臺諫の上書にまで議政府が目を通す始末だ。
シン:・・・
首陽:これではいかん。議政府署事制は廃止し、殿下に実権を返すべきだ。殿下への進言は許すが、私情による人事は禁ずる。そうすれば民も従い国が安定するだろう。
首陽:大君。実現に向けての構想は?
首陽:まずは安平を屈服させ、その後で・・・
シン:話をやめたのは、私を信用できないからですか。
首陽:スクチュは私を信じるか?
首陽:一つだけ約束してくださるなら、私は大君を信じます。
首陽:約束とは?
シン:学者の夢は理想的な国家の建設です。欲で国を建てるのではなく、朱子の理念に基づき都を築くのです。そういう君主なら学者は皆従うでしょう。
首陽:スクチュよ。私は名分を得たいがためにそなたを味方につけたいのだ。
シン:ならば、私の杯をお受けください。
(首陽大君は杯を取り、シン・スクチュの酒を受ける。)
シン:この酒が殿下の涙に見えるとおっしゃいましたね。失礼ながら私の目には民の涙に見えます。
首陽:私はそなたの言葉を肝に銘じよう。

「王と妃」第24話より

首陽大君:(安平大君への伝言)私が燕京を発つ時、そなたが義州で迎える約束になっていたが、そなたが期日を守らず遼東に長逗留させられた。また口実を作るとは、兄への情はあるのか。

「王と妃」第24話より

首陽大君:殿下から賜ったお酒だ。
(首陽は安平の杯に酒を注ぐ)
安平大君:溢れそうです。兄上。
(溢れた酒で安平の手が汚れる)
安平:なんと。
首陽:飲みなさい。
安平:・・・
首陽:その酒を殿下への涙だと思って飲め。
安平:聞き捨てなりませんな。
首陽:兄弟の間に反目があってはならぬ。
安平:・・・
首陽:我々が反目すれば誰が喜ぶと思う?
安平:・・・
首陽:キム・ジョンソとファンボ・インだろう。
安平:国を案じているのは兄上だけではありません。一人だけ殊勝なふりをしている兄上の独善が問題です。
首陽:だから謀反を企んだのか。
安平:言葉を謹んでください。
(別シーン挿入あり)
安平:兄上に味方がいますか?老いぼれの譲寧伯父上を除けば、兄上に従う人間は一握りもいません。私が兄上より有能だからではありません。兄上は皆に警戒されているのです。謀反を企むのなら、私ではなく兄上ではありませんか。
首陽:・・・
安平:私がいなければ兄上はすでに、その手を甥の血で汚していたはず。私はそれを知るゆえ兄上の独善を阻むべく、仲間を集めているのです。
(首陽、微笑む。)
安平:警告します。
首陽:・・・
安平:都に帰ったら、二度と宮殿の内外のことに干渉しないでいただきたい。私が兄上の代わりに殿下をお守りするゆえ、口を出さないでください。
首陽:(はぐらかすように)先王の一周忌後、殿下にご結婚を勧めようと思う。
安平:口出しは無用です。
首陽:喪中ゆえ好ましくはないが、世継ぎの問題は重要だ。
安平:羊頭狗肉という言葉があります。
首陽:・・・
安平:これ以上、甥をだますべきではありません。幼い甥の前で偽りの涙を流している兄上の偽善を、もう放っておきません。
首陽:先王様も晩年に世子妃を選ぼうとしていた。
安平:殿下の年齢は今年でまだ13歳です。喪も明けないのに王妃を迎えるのは非常識です。
首陽:弟よ。殿下はひどく孤独でおられる。宮殿の夜はとりわけ静かだ。宮殿の門が閉まれば、内官らに囲まれた部屋で殿下は絶海の孤島にいるような気持ちでおられるだろう。王妃を冊立しよう。幼くとも夫婦の情は理解できる年ではないか。情を分かち合える人がいれば、殿下の寂しさも紛れるだろう。
安平:・・・
首陽:王妃を冊立すれば王室の体裁も整い、殿下の威厳も高まるはずだ。そうすれば、もう誰も殿下を侮れまい。悔しくないのか。
安平:・・・
首陽:老いた大臣らが政治を独占し、殿下を手下扱いしている。何も殿下の意のままにならぬ。私はそれが悔しい。ゆえに私の目には、殿下にいただいたお酒が殿下の涙に見えるのだ。血の涙だ。これは殿下の血の涙だ。
安平:・・・
(別シーン挿入あり)
首陽:弟よ。私たちが殿下をお守りすれば、大臣も殿下を軽んじられぬ。同意してくれ。そなたと私が手を組み、殿下をお守りしよう。
安平:いいでしょう。兄上が先に事を企まぬなら、私も兄上を出し抜いたりしません。
(安平、酒を飲み干す。)
(首陽は安平を凝視している。)

「王と妃」第25話より

首陽大君:(キム・ジョンソについて)ミョンフェは何と?
クォン・ラム:どうせ越えねばならぬ山だと。
首陽:ならば越えねばな。
クォン・ラム:簡単には越えられぬ山です。
首陽:なぜキム・ジョンソは安平の動きを封じたと思う。
クォン・ラム:真意は分かりませんが、民には忠臣と呼ばれています。
首陽:私をねじ伏せれば、忠臣中の忠臣となるだろうな。
クォン・ラム:・・・
首陽:私がいなくなれば、誰が殿下を守るのだ。私と安平に力がなくなれば、朝廷はキムの独擅場となる。
クォン・ラム:・・・
首陽:歴史を見ろ。歴史を動かしたのは何か。
クォン・ラム:・・・
首陽:ひとえに力だ。歴史は力がある者の味方だ。名分や大義は常に強者の口実に使われてきた。キムとて同じだろう。
クォン・ラム:・・・
首陽:王墓が崩れた件でキムは弾劾されている。彼に野心がなければ、当然辞職し野に下るだろう。今、私はキムの真意を探っているのだ。

「王と妃」第26話より

首陽大君:お待たせして申し訳ありません。
キム・ジョンソ(左議政):構いません。
首陽:久しぶりに弓を射ていました。腕が鈍ったのか、何度も的を外しました。
キム:殿下が寧陽尉の屋敷に移られるので、お知らせに来ました。
首陽:・・・
キム:大君はイ・ヒョルロを叩かれましたね。
首陽:・・・
キム:白岳山の裏に宮殿を建てねば王の長子は栄華を極めぬと、イ・ヒョルロは言っていました。疑わしい話ですが、この際昌徳宮を補修し大殿にしようかと。
首陽:昌徳宮の修理には・・・
キム:いくら急いでも数か月はかかるでしょう。
首陽:そんなに長い間、寧陽尉の狭い家では政務を行えぬでしょう。
キム:喪中の殿下が政治に関わり過ぎることは、望ましくありません。
首陽:・・・
キム:ではこれで、おいとまします。
首陽:酒の用意をさせました。せっかくおいでになったのですから、酒の一杯も飲んでいってください。
(別シーン挿入あり)
首陽:殿下は喪中のため政治に関われず、経書の講義にもあまり出られませんでした。ですが年が明け、殿下も年齢を重ねました。これから自ら朝廷をまてめていくべき時に、寧陽尉の家に移るのは、私としては賛成できません。
(キム・ジョンソ、微笑する)
首陽:納得のいくご説明を。
キム:大君が燕京においでの間、殿下は食事が原因で何度か体調を崩されました。
首陽:・・・
キム:単なる食中毒かもしれませんが、毒を盛られたのかと疑ったこともあります。
首陽:まさかそんな。
キム:大君もお食事に気をつけろと殿下に伝えたのでは?
首陽:・・・
キム:宮殿は広大です。いくら気をつけていても、隅々まで目が行き届きません。もし誰かが殿下を毒殺しようと思ったら、不可能ではありません。
首陽:犯人に心当たりでも?
キム:・・・
首陽:確証もない話を口にして、噂になったら波紋をもたらします。もし問題が起きたら左議政の責任です。
キム:殿下には世継ぎがいない。私はそれを案じています。
首陽:・・・
キム:殿下にもしものことがあったら、王位を継ぐ人物は?
(別シーン挿入あり)
キム:誰だと思いますか。譲寧大君だとでも?
首陽:・・・
キム:もちろん首陽大君でしょう。
(別シーン挿入あり)
キム:安平大君の軽率な行いは私が阻止しました。大君は諦めぬでしょうが、私一人で十分に阻めます。
(首陽大君、微笑する。)
(別シーン挿入あり)
首陽:殿下に何かあったら、この首陽も殺されますな。
キム:・・・
首陽:そうでしょう?
キム:その通りです。朝鮮王朝が始まって六十年余りの間、王の権力は強大でした。太宗と世宗は剛健な方でしたが、先王は極めて気弱な王様でした。今の王はその方の子息です。先王は幼い息子に王位を譲るつもりなら、まず自分の兄弟の勢力をそぐべきでした。さもなくば嫡男継承を断念した方がよかった。
首陽:左議政は先王の顧命を受けましたか。
キム:・・・
首陽:私の兄は左議政に幼い王を世話するよう頼みましたか。
キム:・・・
首陽:私は王の叔父です。私を疑うことは王室への侮辱であり、殿下への侮辱だと心しておかれよ。
キム:・・・
首陽:私が野望を抱いていたら、仲間を募って私兵を集め、官僚の歓心を買っていました。
キム:・・・
首陽:しかし私は仲間を募らず、命知らずの猛者も集めず、大臣や末端の役人の機嫌も取っていません。
キム:首陽大君は・・・
首陽:・・・
キム:その存在だけで皆を引きつけています。
(キム・ジョンソ退場)
首陽:(心の声)そこまでする気か。そこまでして只で済むと思うなよ。