はるのぶのつれづれ

幼女の子宮で泳いでいた頃の記憶

卒塔婆詩(そとばぽえむ) 第22回

ママの棺で遊んでいた頃が懐かしい

この社会が誰のためのものかも知らされず
踏み板を外される

水も科学も食料も人の体になじむはずのない物語

誰かを殺せば無限の淘汰が始まる

我等の時間に無罪判決を言い渡す

私は書き忘れた手紙を盗まれたことに憤っているのだ

まいんちゃんとセックスをした。
それは僕が妹とセックスをしたいということより他に意味はない。

天使とは処女を言うなり法隆寺

細長いピストルの先に枝をさす
枯れ氏の指先と思ひて遊びけるかな

言葉が意味をなさない国の詩の役割についてでもなく
敵対者同士の心の探り合いでもなく

流血血血血血血血血血姦血血殺

名前を忘れた犬
家に帰れないカタツムリ
メモリから抜け落ちた記憶
父親に犯された少女の目

部屋に残されてるのだれの顔

あの頃は何かを試すように
小さな女の子を追いかけつづけていた

笑う奴は何もしない奴だ
何かをする奴はいつも笑われる

弾むはずのない会話をふたり盛り上げていた

黄泉の国と人の言う
この島の土を掘り返す
死んだ昭和のひずみを取り戻すため

灰色のおちんちんくんの先ざきに
人は忘れ得ぬ夢をみる

ごむまりのように青ざめた性器よ
お前はいつ乙女の恋を裏切った
いつ女の期待を裏切った
それともお前の本性は
(未踏の都市)の乙女そのものか

あるべき時間とある時間
私はあるべき時間を生きてきた
そろそろある時間に還ろうと思う
現代は時間こそが場であるから
時間への移動は場の変動を伴う
カントによる時間と空間の分離は
ヘーゲル的な弁証法によって統一され
対立はただ時間の性質の相違として残されているようである

一言でいえば時間が違う

あるフェミニストが夢で言う
男は平等によって女を虐げた
私はすかさず言い返す
その叫び声で目が覚めた

ニートは親のせいでも
お前のせいでもない
ニートを責める奴らの責任だ

最低限の武具を備えた訳でもないが
これから出てゆかねばならない

いつもこれから
ずっとこれから

何もしないことが
妙な自信につながっている

後記:

・処女ネタは書きやすいが薄っぺらい。人間の不条理そのものに過ぎないから。
・それにしてもだんだん一行詩のコーナーになってきた。
・いままでやかましい言葉ばかり書いてきた反動で、いまはそういうものから遠ざかりたいと思っている。それに何かを言いたいときに声を上げるのは馬鹿馬鹿しい。相手に防御の隙を与えていることも知らないのだから。どうしても言いたいことがあるなら静かにやれ。それがブログを書き続けて得た教訓だ。「私は少女の復活を望んでいる」と書いても駄作でしかない。やかましい言葉は大嫌い。これがいまの心境だ。