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ママの棺で遊んでいた頃が懐かしい
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この社会が誰のためのものかも知らされず
踏み板を外される
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水も科学も食料も人の体になじむはずのない物語
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誰かを殺せば無限の淘汰が始まる
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我等の時間に無罪判決を言い渡す
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私は書き忘れた手紙を盗まれたことに憤っているのだ
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まいんちゃんとセックスをした。
それは僕が妹とセックスをしたいということより他に意味はない。
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天使とは処女を言うなり法隆寺
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細長いピストルの先に枝をさす
枯れ氏の指先と思ひて遊びけるかな
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言葉が意味をなさない国の詩の役割についてでもなく
敵対者同士の心の探り合いでもなく
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流血血血血血血血血血姦血血殺
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名前を忘れた犬
家に帰れないカタツムリ
メモリから抜け落ちた記憶
父親に犯された少女の目
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部屋に残されてるのだれの顔
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あの頃は何かを試すように
小さな女の子を追いかけつづけていた
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笑う奴は何もしない奴だ
何かをする奴はいつも笑われる
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弾むはずのない会話をふたり盛り上げていた
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黄泉の国と人の言う
この島の土を掘り返す
死んだ昭和のひずみを取り戻すため
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灰色のおちんちんくんの先ざきに
人は忘れ得ぬ夢をみる
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ごむまりのように青ざめた性器よ
お前はいつ乙女の恋を裏切った
いつ女の期待を裏切った
それともお前の本性は
(未踏の都市)の乙女そのものか
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あるべき時間とある時間
私はあるべき時間を生きてきた
そろそろある時間に還ろうと思う
現代は時間こそが場であるから
時間への移動は場の変動を伴う
カントによる時間と空間の分離は
ヘーゲル的な弁証法によって統一され
対立はただ時間の性質の相違として残されているようである
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一言でいえば時間が違う
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あるフェミニストが夢で言う
男は平等によって女を虐げた
私はすかさず言い返す
その叫び声で目が覚めた
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最低限の武具を備えた訳でもないが
これから出てゆかねばならない
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いつもこれから
ずっとこれから
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何もしないことが
妙な自信につながっている
後記:
・処女ネタは書きやすいが薄っぺらい。人間の不条理そのものに過ぎないから。
・それにしてもだんだん一行詩のコーナーになってきた。
・いままでやかましい言葉ばかり書いてきた反動で、いまはそういうものから遠ざかりたいと思っている。それに何かを言いたいときに声を上げるのは馬鹿馬鹿しい。相手に防御の隙を与えていることも知らないのだから。どうしても言いたいことがあるなら静かにやれ。それがブログを書き続けて得た教訓だ。「私は少女の復活を望んでいる」と書いても駄作でしかない。やかましい言葉は大嫌い。これがいまの心境だ。
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詩のノート 第21回
http://d.hatena.ne.jp/harunobu77/20100811/1281506372