はるのぶのつれづれ

幼女の子宮で泳いでいた頃の記憶

ひとりごとならべ(2014年1月19日)

「世間的な常識に囚われるあまりニートという自らの過去を否定的に捉えかねない危険性がある。私としては逆にその過去を財産にしたほうが生産的だと思っている。」
年功序列や終身雇用という制度を思考の前提にすることは、感性を研ぎ澄ます点でむしろ有害でさえある。」
ニースズスレが小田島まゆに占拠されて以来、話題の中心があいつに移ってしまった。ニースズファンの私にとっては甚だ迷惑なんたが、かえって私のニースズ体験を振り返るきっかけにもなった。」
「いまニートスズキについて何を語りうるのか。つまり、あの時代(2007年)に私が得たものは何だったのかを考えているのだ。ニートという生き方が持っていた新しさや限界というものをニートスズキが一身に表現していた時代があった。そこから今に生かせる意味を考えたいのだ。」
「職場の人を見ていると、女性のほうが自分の目標に忠実だと思うときがある。」
「『たたかいの嵐と炎のうちに/王冠がことごとく玻璃(がらす)のように砕けるとき/人民が最後の「罪人」を裁くとき/そのとき われらはふただび相共に起きあがる/言葉で 剣で ダニューブの流に ラインの岸べに/王冠を粉砕した人民のために/叛逆し追放されたわれらこそ/いつにかわらぬ心の友であるだろう』フライリヒラート『「新ライン新聞」訣別のことば』(井上正蔵訳 世界古典文庫)より」(ブログ「真正保守を訴える」からの孫引き)
「他人の家の台所で飯を食うような気まずさ。」
「妬んでいる相手に匿名の嫌がらせをして気落ちさせるやり方が実際に威力をもつから厄介だ。黒子の事件も作者はかなり凹んでいたんじゃないかとお察しするがね。」
「何かに憑りつかれたように民法を勉強している。年末年始はそれで潰れた。概説書を押さえることはもちろん、条文の熟読も欠かせない。債権の学習に入る前に総則と物件の復習を始める。類似した概念が色々と交錯しているから一度整理したい。」
「昨年の自殺者が四年連続で減少してるというが、まだ2万7千人だろ。統計のマジックはすごいよ。三万人から減ったから良しなんてもんじゃない。結局それだけの人が追い詰められてるんだもんな。これで社会が良くなったわけじゃないだろ。」
「自殺の記事も例えば2004年の集団自殺がトップ記事になって、模倣的に続いた練炭自殺も大きく取り上げられた。しかし、練炭自殺が珍しさを失ってからは、報道での扱いが目に見えて小さくなった。(呼び掛けの違法化により集団自殺は減った。)近所で練炭自殺があったときには、すでに自殺のトレンドは硫化水素に移っていたが、この時に死んでいたのが私の同級生だった。」
「彼の母親によると、付き合っていた女性との結婚について悩んでいたという。名古屋で工員をしていたが、リーマンショックの直後に実家に帰ってきた。半年後に知り合った女の子と付き合い始めて、真剣に結婚を考えるようになったが、いかんせん彼はバツイチだ。」
「離婚してからは実の息子と会っていなかったそうだ。向こうもすでに再婚して、息子をいい中学に入れようと頑張ってたらしい。そりゃ全寮制の高校を中退した彼とは違い、学歴で苦労はさせたくないという親心か見栄かは知らんが、もう会えそうにもないじゃん。」
「最初の結婚はできちゃった婚で、次は慎重になっていた。ちゃんと正社員になってから結婚しようと思ったんだね。しかし、半年しても不採用続き。とうとう口数が少なくなった。それでも諦めなかったらしい。それだけ真剣だったし、前の失敗は絶対に避けたかったわけだ。気丈にはしていたようで、自殺を口にしたことは一度もなかった。だから親にしてみたら突然としか言えなかったわけだ。」
「彼は中学のときにグレた。もともとは成績が良かったから、そのままいってれば神戸大学か最低でも関関同立には行ってたはずだ。でも勉強のストレスで突然変わった。ヤンキーになっちゃったわけ。まあ、近所だから正直うるさかったよ。車が。二十歳の頃にはいかにもな仕様の車を乗り回してたわ。それでも結婚して落ち着いた。相手がたまたま工務店の社長の娘で、彼は跡取りになるはずだった。」
「もちろんその話は離婚とともに終わった。その後はどっかに仕事を見つけては辞めて、実家に戻るの連続。俺なんかはニートだったから、母親に言われてたよ。あの子を見習って仕事しろって。車のパーツを自分でいじるのが好きで、板金なんかも自分でしてた。一時期は工務店の跡取りに指名されてた位だから手先が器用だったんだな。」
「だから早まったとしか言い様がないよ。彼女なんて後追いしたいと言い出してご家族で何とか止めたらしい。出会ってまだ一年も経ってない。息子のことは忘れて自分の人生を考えて欲しいと彼の母親が言ってた。だから引っ越す時、彼女には新しい連絡先を伝えなかったし、そもそも自分たちが転居すること自体を教えなかったそうだ。」
「正直彼のことはそんなに関心はなかったが、この社会がいかにやり直しの効かない空間かを再認識したな。もとは頭がいいし、手先も器用だし、まだ32歳だったし、いくらでもやり直しようがあったはずなんだが、追い詰められてしまった。俺なんかは無職が長いからそんなこと位で欝になんなと言ってやりたいけど、正直あいつが死んで驚いた。まさかだよ。」
「俺はよく死にたいと言ってるけど、本気で死のうと思ったことはない。強いて言えば部屋の壁に練炭自殺の記事を張り付けていただけだ。もちろんあの自殺も切り抜いていた。これから張り付けようと思っていた時に事実を知ったわけだ。」
「それからだね。俺が自殺の記事を集めなくなったのは。何でかは分からない。これは本当に分からない。もうすぐ四年になるな。」