はるのぶのつれづれ

幼女の子宮で泳いでいた頃の記憶

ひとりごとならべ(2014年1月25日)

「優れた乞食は決して足下を見せない。いまの時代、舐められたら何も得られないからだ。」
安倍総理靖国参拝は、アメリカの相対化を象徴する出来事だった。あの瞬間、日本がアメリカの権威性から独立しようとしているのだと思った。」
アメリカの権威にすがろうとする者がその相対化に手を貸したのだから、何とも皮肉であった。」
「いっそのこと脱原発とか脱成長とか言わないで脱日本と言ってくれないかね。」
「ここからは少し前のメモから総ざらいする。投稿用に何本か立ち上げていたメールに残っていたひとりごとだ。だいたい一年ほど前になる。」
「彼女は好きになることを許してくれない人だ。だからつきあわなくてもいい。一緒にいたいだけだ。」
「あのわけのわからなさに惹かれる。魔性の女というか小悪魔だった。」
「中途半端に親しいから遠慮がない。だから彼女と呼ぶには遠すぎて。」
「問:彷徨うなら、どこに行きたい?」
「答:平壌。帰れなくなるから。楽園かもしれないし、地獄かもしれない。誰も探せないところにひとり、彷徨って、いま、わたしのことを思ってくれているひとのことを思いたい。いなくなれば、誰かが心配してくれると思っているから。わたしはまだ、絶望しきれないでいる。」
「問:コンプレックスを感じる人は誰?」
「答:父親。私が生まれたのは父と母が恋愛したからだ。そういう意味で私の歴史は私が生まれる前から始まっている。私は父に負けた。母を求めることは最初から負け戦だったのだ。」
「『四十を超えて急にモテ期がやって来たときに、これは神様が仕掛けた罠だなと思って気を付けていたら、そのうち消えてましたね。』(山王病院副院長・奥仲哲弥氏 いつかのサンデージャポンで)」
「話は変わるが、総務では事務所の弁当もまとめて注文する。電話するのは私。」
「各課の取りまとめはそれぞれの課のバイトが行い、私を含めた総務のバイトが3人交代で店に電話をする。当番は曜日で割り振っており、私は火曜日と木曜日の担当だ。注文先は7件。午前10時がオーダーストップ。近くの和食店だけは11時まで。駆け込み注文はここで対応。」
「事務所の名を告げ、何個お願いしますと言えばいい。日替りだからメニューではなく個数を言う。」
「各課で取りまとめた紙を店ごとの一覧に転記する。電話が終われば一覧に印を付ける。」
「何となくやってると電話した気になったり、電話したのにもう一度かけそうになったりする。そんなときも印を付けておけば分かる。もちろん印を付けないのは論外だ。」
「11時半には各店の弁当が全て出揃う。しかし正午の昼休憩前に来る場合もあって、そういうときはさすがに催促の電話をしている。調理と配達で忙しかったのだろう。時間ギリギリになるのも分かるが、こっちも小分けがあるから待つのにも限界がある。」
「届いた弁当は給湯室で各課の分に小分けする。ちょうど各課のバイトが弁当を取りに来ていることもある。小分けが終わるまでしばらく待ってもらっている。」
「和食の店は重箱で持ってくる。味付けは濃い。量が多くても500円で一番人気。ちなみに他の店も日替りは500円。相場をしっかり心得ているようで。」
「よく売れるのはやはり肉料理だ。それを知ってか、ある喫茶店の献立はほぼ肉料理だ。ハンバーグとか鶏肉のソテーとか。」
「寿司屋のにぎり弁当は梅雨に入ってやや温くなった。ものがものだけに冷蔵庫にはすぐ入れている。」
「弁当を受け取ったとき、マスターの携帯が鳴った。配達の催促だった。人気店だが調理から配達まで全て一人でやっているらしく、配達はいつも正午前になる。オーダーストップを三十分延ばしてからさらに忙しくなったようだ。今度客として行ってみようかと思う。」
「その喫茶店がミニ弁当を出している。おかずとご飯が通常の日替りの半分だ。これがたまに売れる。おまけがあって店の近所のケーキ屋特製のクッキーが付いてくる。若い女性が注文していたが、最近は惣菜屋に客を取られた。個人的には喫茶店のほうが美味そうだが、いかんせん肉料理が多い。女性には受けが悪いようだ。それとなく聞いたらやはりそうだった。惣菜屋はヘルシー弁当というのを出している。日替りの縮小版だ。でもヘルシー弁当は寿司屋に客をとられた。ヘルシーとは名ばかりの揚げ物弁当だったからだ。」
「雨の日は弁当がよく売れる。外食派が外に出ないから。」
「ご飯を半分にしてくれと頼まれて店にそう注文する。ダイエット目的だが、その兄ちゃんが結局は痩せていない。」
「それとなく聞いた相手が私の好きな人だ。もう2年になるよ。」
「小さな目標さえ越えられないのか。」
「生きるのを恥ずかしがらせないで欲しい。」
「何もせんのは、死にたがってるのと同じや。」
「真剣にせんのやったら、自殺したらええ。」
「死んでいてはダメだ。生きている部分を見なければ。」
「一人余ってるから、作業をしない者が必然的に現れる。」
「年が明けたら、あと3か月という数え方じゃなくて、残り56日と数えるようになった。平日が61日で使ってない年休五日を引いて56日。まだ3日しか終わっていない。」
「鳥は翼を縛られて動けなくなった。羽根はむしり取られ暗い倉庫に打ち棄てられている。」
「『UFOと人権』というタイトルでコントを作る。」
「キャラを設定しないと面接なんて無理。」
「そんなときにひとり湖を眺めていた。」
「処女の恥じらいのように静かだ。」
「街はとても静かだった。」
「公園は蟻だらけだった。」
「生まれた街を散策している。」
「今日も海辺を歩いていた。」
「水と光が混ざらないように。」
「水から生まれた女と光る男」
「未来から来た記憶喪失者」
「川で魚を洗いたい。」
反戦ノスタルジア
「人魚の初競り」
「蛾のテスト」

ひとりごとならべ(2014年1月19日)

「世間的な常識に囚われるあまりニートという自らの過去を否定的に捉えかねない危険性がある。私としては逆にその過去を財産にしたほうが生産的だと思っている。」
年功序列や終身雇用という制度を思考の前提にすることは、感性を研ぎ澄ます点でむしろ有害でさえある。」
ニースズスレが小田島まゆに占拠されて以来、話題の中心があいつに移ってしまった。ニースズファンの私にとっては甚だ迷惑なんたが、かえって私のニースズ体験を振り返るきっかけにもなった。」
「いまニートスズキについて何を語りうるのか。つまり、あの時代(2007年)に私が得たものは何だったのかを考えているのだ。ニートという生き方が持っていた新しさや限界というものをニートスズキが一身に表現していた時代があった。そこから今に生かせる意味を考えたいのだ。」
「職場の人を見ていると、女性のほうが自分の目標に忠実だと思うときがある。」
「『たたかいの嵐と炎のうちに/王冠がことごとく玻璃(がらす)のように砕けるとき/人民が最後の「罪人」を裁くとき/そのとき われらはふただび相共に起きあがる/言葉で 剣で ダニューブの流に ラインの岸べに/王冠を粉砕した人民のために/叛逆し追放されたわれらこそ/いつにかわらぬ心の友であるだろう』フライリヒラート『「新ライン新聞」訣別のことば』(井上正蔵訳 世界古典文庫)より」(ブログ「真正保守を訴える」からの孫引き)
「他人の家の台所で飯を食うような気まずさ。」
「妬んでいる相手に匿名の嫌がらせをして気落ちさせるやり方が実際に威力をもつから厄介だ。黒子の事件も作者はかなり凹んでいたんじゃないかとお察しするがね。」
「何かに憑りつかれたように民法を勉強している。年末年始はそれで潰れた。概説書を押さえることはもちろん、条文の熟読も欠かせない。債権の学習に入る前に総則と物件の復習を始める。類似した概念が色々と交錯しているから一度整理したい。」
「昨年の自殺者が四年連続で減少してるというが、まだ2万7千人だろ。統計のマジックはすごいよ。三万人から減ったから良しなんてもんじゃない。結局それだけの人が追い詰められてるんだもんな。これで社会が良くなったわけじゃないだろ。」
「自殺の記事も例えば2004年の集団自殺がトップ記事になって、模倣的に続いた練炭自殺も大きく取り上げられた。しかし、練炭自殺が珍しさを失ってからは、報道での扱いが目に見えて小さくなった。(呼び掛けの違法化により集団自殺は減った。)近所で練炭自殺があったときには、すでに自殺のトレンドは硫化水素に移っていたが、この時に死んでいたのが私の同級生だった。」
「彼の母親によると、付き合っていた女性との結婚について悩んでいたという。名古屋で工員をしていたが、リーマンショックの直後に実家に帰ってきた。半年後に知り合った女の子と付き合い始めて、真剣に結婚を考えるようになったが、いかんせん彼はバツイチだ。」
「離婚してからは実の息子と会っていなかったそうだ。向こうもすでに再婚して、息子をいい中学に入れようと頑張ってたらしい。そりゃ全寮制の高校を中退した彼とは違い、学歴で苦労はさせたくないという親心か見栄かは知らんが、もう会えそうにもないじゃん。」
「最初の結婚はできちゃった婚で、次は慎重になっていた。ちゃんと正社員になってから結婚しようと思ったんだね。しかし、半年しても不採用続き。とうとう口数が少なくなった。それでも諦めなかったらしい。それだけ真剣だったし、前の失敗は絶対に避けたかったわけだ。気丈にはしていたようで、自殺を口にしたことは一度もなかった。だから親にしてみたら突然としか言えなかったわけだ。」
「彼は中学のときにグレた。もともとは成績が良かったから、そのままいってれば神戸大学か最低でも関関同立には行ってたはずだ。でも勉強のストレスで突然変わった。ヤンキーになっちゃったわけ。まあ、近所だから正直うるさかったよ。車が。二十歳の頃にはいかにもな仕様の車を乗り回してたわ。それでも結婚して落ち着いた。相手がたまたま工務店の社長の娘で、彼は跡取りになるはずだった。」
「もちろんその話は離婚とともに終わった。その後はどっかに仕事を見つけては辞めて、実家に戻るの連続。俺なんかはニートだったから、母親に言われてたよ。あの子を見習って仕事しろって。車のパーツを自分でいじるのが好きで、板金なんかも自分でしてた。一時期は工務店の跡取りに指名されてた位だから手先が器用だったんだな。」
「だから早まったとしか言い様がないよ。彼女なんて後追いしたいと言い出してご家族で何とか止めたらしい。出会ってまだ一年も経ってない。息子のことは忘れて自分の人生を考えて欲しいと彼の母親が言ってた。だから引っ越す時、彼女には新しい連絡先を伝えなかったし、そもそも自分たちが転居すること自体を教えなかったそうだ。」
「正直彼のことはそんなに関心はなかったが、この社会がいかにやり直しの効かない空間かを再認識したな。もとは頭がいいし、手先も器用だし、まだ32歳だったし、いくらでもやり直しようがあったはずなんだが、追い詰められてしまった。俺なんかは無職が長いからそんなこと位で欝になんなと言ってやりたいけど、正直あいつが死んで驚いた。まさかだよ。」
「俺はよく死にたいと言ってるけど、本気で死のうと思ったことはない。強いて言えば部屋の壁に練炭自殺の記事を張り付けていただけだ。もちろんあの自殺も切り抜いていた。これから張り付けようと思っていた時に事実を知ったわけだ。」
「それからだね。俺が自殺の記事を集めなくなったのは。何でかは分からない。これは本当に分からない。もうすぐ四年になるな。」

ひとりごとならべ(2013年12月21日)

「人の値打ちを可視化する。」
「赤い部屋に閉じ込められる。」
「免罪符としての倫理ビジネス。」
「ここには芋虫と乞食しかいない。」
「いわゆる努力論は一種の無理解であろう。」
「“自分から”ひきこもったとはいえ、社会から隔離されたような感覚を持っていた。」
「残念な話だが、一日の最大の楽しみはオナニーに耽ることだ。」
「今後の不遇はいまの怠惰の結果だと思ったほうがいい。そのほうが本気で戦える。」
「胎児のイメージに思いを馳せていると、身動きが取れなくなる。少しでも動ける余地があればそこに突進してゆくのもひとつの有意義な人生の在り方ではないか。」
「黒船と原爆は日本人にとって外圧のイメージを形成した原体験だ。」
「『国内の課題はほとんど達成されず最悪の一年だったのではないか。』(2013年12月20日の記者会見でオバマ大統領が答えに窮した質問)」
「大学を卒業した時分は、まさか父親が急死するとは思いも寄らなかった。」
「私の進化はと言えば、昼飯の素うどんが肉うどんに変わったことだ。」
「夢の中に今日の記憶を捨てに行くのだ。」
「人生の選択肢から自殺という文字を意識して消すことにしている。そうすることで生きる意欲を取り戻したい。」
「捨てたものに執着するのが私の悪い癖だ。」
「お人好しが仇となり倒産まで社員の首を切れずに無策を続けた。」
ニートスズキのスレにイケメン太郎が来ているようだ。」
「イケメン太郎は広島県の出身である。高校を卒業して数年間は大学受験に専念する浪人生だった。」
「大阪に出てからはライン工として工場で働いていた。ニートスズキが全盛期だった頃、彼のファン(ヴァレンタインの憂鬱)がライン作業はクリエイティブではないと自身のブログ(後に閉鎖)で書いたところ、即座に反論のコメントを寄越した。彼が自分の仕事に強いこだわりを持っていたのは明らかだった。」
「イケメン太郎は工場で働きながら簿記の勉強を始め、27歳の時ついに全経上級に合格した。これは大学を卒業した者と同等の学力を有する者として税理士試験で認められている資格だ。」
「会計士試験の受験を考えるようになったが、生活のためライン工はその後も続けていた。しかし生活費を十分に貯金するとライン工をやめ、会計士試験に専念した。」
「早朝5時に起床。朝は大原に通い夕方まで勉強。夜は日課のベンチプレス。規則正しい生活を自らに課していたようだ。」
「生活のストイックさには本人も自覚があったようだが、特に肉体への自信は強かった。」
「自身のブログによれば35歳まで受験生活を続けていたが、後に全ての記事を削除し消息不明。39歳。」
「彼には随分と煽られたが、懐かしい奴だ。小田島のせいでスズキを知らない奴が集まってスレがつまらなくなったが、古参の特徴的なレスを見ると懐かしくなる。」
「『不平等の拡大、社会の流動性の狭まり。この二つとの戦いが今の私を突き動かす全てだ。働いた者が報われる「アメリカン・ドリーム」が根本的に脅かされている。』(2013年12月4日のオバマ大統領の演説)」
「『せりふは頭で覚えるものじゃない。のみ込み、腹に入れ、排せつしないとね。空っぽになって舞台に出ないと。』(森繁久彌さん/読売新聞2013年12月13日『森繁久彌しのび大合唱/生誕100年お祝いの会』)」
「新卒採用なんて、フリーターにとっちゃ差別用語だよ。」
「小田島まゆは理解に苦しむ。自分の精液をなぜ他人に見せたがるのだ。」
ニースズは弟に勝ちたかったのだと思う。だからなりふり構わず自分を露出して有名になった。」
「なぜイケメン太郎と小田島まゆはスズキのアンチになったのか。それは決してスズキのニート論への反発ではない。ようはスズキみたいに有名になりたかったのだ。」
「有名になるということは、知名度を上げるということを直接的に意味するのみならず、単純に自分の努力が報われることをも意味するのだ。」
「自分の人生において努力が報わないのは、本人にそれだけの力量がないという単純な問題もあるが、それ以上に問題なのは、一定の年齢(日本では新卒時を意味する)を超えた者たちが社会的に上昇するための回路がこの社会には奇跡的なまでに欠落していることだ。」
「イケメン太郎は全経上級に合格した。小田島はトレーディングで一定額以上をコンスタントに稼いでいる。決して底辺に甘んじられるほど能力が低いわけではない。それでもなお彼らは、新卒ルートから外れたがために社会的底辺を這いずり回っているのだ。」
「これは一種の近親憎悪と言ってもいいだろうが、ニートスズキは底辺にいながらある種の要領の良さで有名になった。彼らにとってニートスズキは近場の勝ち組に見えたはずだ。ニートスズキは有名になるための回路を示してみせた。それは彼らが渇望しても手に入れられなかったものだ。」
「かく言う私も『建もの探訪』の出演者に軽い殺意を抱くことがある。勝ち組の職業、勝ち組の新居、そして勝ち組の家庭。極めつけのホームパーティー。まさに『人は心底望むものを安々と手に入れてしまう者たちを心底憎む』(赤木智弘)のだ。」
「私は設定上、株式会社早乙女アートヴィレッジ代表取締役社長の肩書きを持っている。」
「芸術は現代の時代性を気づかせる普遍性だ。」
「幸福とは妥協の末に感じるものだ。」
「私は生涯一書生でありたい。」

(メモ)引用・書評欄など(2013年11月9日)

「書評」アレハンドロ・サンブラ著「盆栽/木々の私生活」

(読売新聞2013年10月27日)
「詩人が書いた小説、という言い方をすることがある。よくできた物語というよりはイメージの強さが際立ち、言葉そのものにひねりがあり、すんなりとは読ませない工夫がこらしてある」(評:管啓次郎明治大学教授)

エイズ禍 母の決意を子に/「アフリカ文学」新たなうねり

(読売新聞2013年9月2日)
大池真知子著「エイズと文学 アフリカの女たちが書く性、愛、死」の紹介記事
「親戚から強要された結婚で夫から感染、3人の娘を残して亡くなった女性は、病にも屈することのない強い思いを書き残している。〈私は意思を貫いてあなたの父親と別れ、実家に戻った。もちろんあなたたち子供も一緒だった。私は勉強したいのだと両親に訴えた。(中略)だから忘れないで。私が下した決意が、私たちを、現在の私たちにしたものだということを。私は自活し、子供たちを養うことができる〉」
エイズで夫を亡くし、自身も免疫力低下に伴う様々な感染症に苦しみながら、裁縫で3人の娘を育てている母親は、こうつづった。〈時が過ぎて健康が悪化し、白血球が破壊され、もっとひどい病気になったとしても、私の闘いは続く。(中略)私の祈りと信仰でもって、私は神が与えた時まで生き続ける。生きのびたい。私は健康を神に託す。私が呪術にかけられたなんて言わないで。私はHIVに感染しているのだから〉」(西田朋子記者)

用語解説「リーマン・ショック

(読売新聞2013年9月14日)
「米大手証券の「リーマン・ブラザーズ」が2008年9月15日、米史上最大の約64兆円の負債を抱え、米連邦破産法11章(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し、経営破綻した。低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」が回収できなくなり、不良債権化した/証券化されて世界各地で販売されていたため、世界の金融機関に危機が飛び火し、金融収縮や株価暴落など世界的な金融危機に発展した。自動車や電機など輸出企業の業績悪化などで、日本経済にも戦後最大級の打撃を与えた」

スター競演 アジア同日放送/日テレ系ドラマ「金田一少年の事件簿

(読売新聞2012年11月16日)
「櫨山プロデューサーは「日本は決まった大きさのパイを奪い合う社会になっている気がする。中国はパイの数を増やそうとし、台湾、韓国がそれをチャンスと捉えている」と、刺激を受けた様子だった」

憲法改正が適切」前内閣法制局長官 集団的自衛権行使、解釈見直しでは困難 最高裁判事就任で

MSN産経ニュース2013.8.20 23:10 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130820/trl13082023120007-n1.htm
内閣法制局長官から最高裁判事に任命された山本庸幸(つねゆき)氏(63)が20日、最高裁で会見し、政府解釈の見直しで集団的自衛権の行使を認めることは「非常に難しいと思う」と述べ、「完全な集団的自衛権を実現するためには、憲法改正をした方が適切だ」との見解を示した。最高裁判事としては異例の発言。/政府は今年8月、山本氏の後任に政府解釈見直しに前向きな小松一郎前駐仏大使を起用。「有識者懇談会における議論を踏まえて対応を改めて検討したい」とする答弁書閣議決定し、今後の行使容認の可能性に含みを持たせている。/山本氏は会見で、これまで憲法9条との関係で「わが国自身が攻撃されたときは例外的に反撃が許されると解釈されてきた」と指摘した。/憲法改正の是非については「国民の選択」とした上で、「法規範が現状に合わなくなったのであれば、法規範を改正するのがクリアな解決だ」と話した。/山本氏は定年退官した竹内行夫氏の後任。京大卒業後、昭和48年通商産業省(現経済産業省)に入省。平成23年12月から内閣法制局長官を務めた」
(この発言はターニングポイントの一つとして言及されることになるだろう。)

「書評」中島岳志著「血盟団事件

(2013年10月20日読売新聞)
「若者たちが平然と、人間を殺せるのはどういう場合か。世界は不正で間違っている。その邪悪を自分が犠牲となって取り除こうというヒロイズム。そしてその行為が、純粋で正しいと保証してくれるカリスマ的指導者がいる場合だ。血盟団がこの点でオウムと、そしてアルカイダと、酷似していることに驚かされる。/容赦ない市場経済と極端な貧富の格差。政党政治の無能。地方の荒廃と爛熟する文化。日蓮主義は天皇を中心とする国体賛美と結びつき、直接行動で現状を劇的に転換する、空想的で理想主義的な暴力を帰結した。このメカニズムを熟知しておくことが、最良のワクチンになるだろう」(評・橋爪大三郎氏)

自然と共に 想像を超えた美/吉岡徳仁さん個展

(2013年読売新聞11月8日)
「会場には「トルネード」と題した真っ白なストロー塊が、あちこちに積まれている。クラシック音楽を聴いてプールの中で成長するクリスタルの結晶の絵画のほか、バラの生花や糸を骨組みにした椅子に結晶を生成させた彫刻などが点在する。時の流れと自然に造形を委ね、想像を超えた美を追求している。/(吉岡氏は)個展の準備中に東日本大震災に遭遇した。「生きるために自分がやるべきことは何か」を考えた末、「自然と共に作った作品には、自分を超えた表現がある」との製作理念を新たにしたという」(井上晋治記者)

ひとりごとならべ(2013年10月14日)

「女子高生に彼氏がいるということへの違和感。」
「セーラー服は処女の戦闘服だと思う。」
「幼女の美しい足が私の性欲を掻き立てる。」
「何をしても無駄だと分かっているから体が動かない。」
「胎児にとって恐るべきことは、その生死が母親の手に握られていることだ。」
「男性にとって恐るべきことは、あらゆる女性が人の母親になりうるということだ。」
「極端な話、男は死ぬまで胎児であり続けているのかも知れない。女と向き合うことにより、胎児としての感覚が甦っているのだろう。この女が母親だったら、私は生まれることができただろうかと自問するのだ。」
「身動きが取れないからこそ募る怒りがある。」
「胎児は激しく動き回っているのに体が全く動かない。」
「わたしを けさないで ころさないで じさつさせないで」
「何年も同じことを言い続けているような気がする。進歩がないのか、変わりたくないのか、あるいは変わりようがないのか。」
「女が憎いのか、社会が憎いのか、あるいは自分が憎いのか。」
「胎児と幼女が常に私の中にある。『ほのぼのぽえむ』のなかで幼女を犯した草むらも『そとばぽえむ』で自立を目指した意志もある。それらが消化されないまま頭の中で暴れ出しているのだ。」
「胎児が幼女を襲う光景が見える。」
「胎児は自立するために幼女との性交を求める。」
「幼女は最も母に近い女だ。」
「非処女萌えは筆下ろし願望と考えていい。青い体験だ。」
「なんでおっぱいが好きなのって?ぼくは赤ちゃんだからさ。」
「そして喪男に見向きもしない女が殺された。マスコミの反応とは逆に、美少女だからこそ女への怒りがわいてくる。私に喪男の欠けらが残っているようだ。それが劣等感というものだ。」
「セーラー服は処女の特権であり、それを着る以上、彼氏を作ることは御法度であると思って頂きたい。」
「マスコミはリア充を人間の標準にしている。」
「マスコミはリア充の人権を尊重している。」
「正確に言えば、昔なら彼女への怒りを露骨に示しただろう。今は怒りこそしないが同情も湧かないし、淡々とニュースを処理している。」
リア充への怒りと言えばそれまでだ。彼らには日陰にいる者たちの悲しさや怒りは分からないだろう。」
「男は彫りの深い外見と嘘の経歴で女に近づき、虚像がばれて拒絶された。男もまた身動きの取れなさを感じていたかも知れない。」
「私の母になりえない女により暗黙のうちに処理される拒絶に対して心の底からの怒りを沸き上がらせている。」
「胎児は母親から殺されるかも知れないのだ。」
「男は母によって産み出され、女により殺される。」
「生まれるべき人間か品定めするような目。」
「女に拒絶されるのは、生まれるなと言われるのと同じだ。」
「自分が母親だったらこんな人間は産みたくないと言っているのと同じだ。それは相手の存在を否定することに等しいんじゃないか。」
「恐らく人類の優生学的な保存を担ってきたのは女性の本能だ。」
「女性は女としては凶暴だが、母としては無限に近い愛を持っている。」
「俺を産んでくれよ、産んでくれよ。産んで俺を自由にしてくれよ。」
「胎児の自立こそが私の現実的な目標であり、知りたい結末でもある。」
「引きこもりが自分から引きこもったと思ったら大間違いだ。」
「比喩辞典に目を通している。琴線に触れることばを探している。」
「『死せる孔明が仲達を走らせたように、未だ生まれざる胎児が周囲の大人の運命を変えることもありうる』(高橋和巳『我が心は石にあらず』より)」
「出口を塞ぎ止められた子宮のなかで己が胎児でないことを知るのだ。」
「胎児が自分の意志で胎出するということ。」
「全身が肉の壁に押さえ付けられて身動きが取れない。」
「胎児は既に胎児でないことに気づいた時点で身動きが取れないことを悟るのだ。だから無意識に胎児でいたいと思いたがる。」
「胎児の問題は胎児自身の問題というより、子宮を包む壁の問題だ。」
「少し具体性を与えるなら、真っ暗な部屋に監禁されているみたいだ。しかも安物の情報だけは取り放題の環境。」
「胎児は動きの取れない者の象徴だ。」
「孵化する前に腐化する。」
「目覚めると、身動きの取れない虫のようである。」
「正直に言えば、女性への怒りは以前ほど抱いていない。拒絶されることもあるが、ちゃんと接してくれる人もいる。それを知ってからしぜんと怒りは納まったのだ。」
「身動きが取れないことへの怒りは、フリーターとしてのそれに収斂されている。」
バラクラバを被って、ランドセル背負って街を歩いてみたい。」
「いまだ形になりえずに漂う影。」
「何かを表現する前に必要なのは形を身につけることだ。幸い私の習作はウェブ空間の中で沈んでいる。読み返しても恥ずかしい代物だが、おかげでイメージの表出について意識するようになった。」
「形がなければイメージの重層性は表現されない。また、形の無秩序はイメージの単調さを補わない。」
「稀に豊富なイメージが形の無秩序を補い、一つの表現を形成しているものがある。それがアウトサイダーアートだ。」
「技術がなくても表現ができるという証左ではあるが、これはあくまで結果的な分類であり、(社会的にアウトサイダーであっても)最初からそれを目指すべきものではない。」
「胎児に引きずられてすぎている。他に写像はないか。」
「もっと自分を単純化した例えはできないものか。」
「僕は大人の幼稚園をつくりたい。」
「身動きの取れない者が耽美主義に走るのは本当のようだ。美しいものだけを想像して時を過ごしたくなる。」
「本当の表現を手に入れられるなら、胎児を捨てても構わない。」
「混濁の中に美を探しだせ。美は上昇への指向に他ならない。」
「少しでも可能性があるなら、蜘蛛の糸に飛び付いてみないか。」

ひとりごとならべ(2013年10月8日)

非正規労働者アウトサイダーであるという自覚は、様々な誘惑から自己を守るために必要だ。」
「民族が一つの幻想に過ぎないということは、内部に深刻な階級対立を抱えていることでもはっきりしている。敏感な魂をもつ者はそれでも民族への愛を保持し続けることが出来るだろう。しかし祖国が死を求めてくる場合はどうだ?ちょうど高齢になった非正規労働者が日本国から自殺を暗に求められている時に。」
「美化されることで彼らは立ち上がることを許されなくなる。」
「二十五歳で人生が決まってしまうなんて、まさに思考停止だということを証明しなければならない。」
「この三連休、一度も日商の問題集を開かなかったことが象徴的だ。」
「日本人、トルコ人セルビア人。悪役にさせられた民族。好戦的な民族というレッテルを受けている。」
「何かがおかしいのだが、その核心を言い当てられずにいらいらしている。」
「もっともらしいことに言い負かされるのがもどかしい。自らの存在や権利を暗に否定されるているのにうまく言葉が出ないのだ。」
2ちゃんねるで気になったレス。『正社員より派遣の方がいいと思うなら、正社員やめて派遣になればいいじゃない/さも自分が被害者のように思ってる最低な奴だな』(http://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1365599087/211)そんなに弱者がいいなら弱者になればいいじゃん的なレスは2ちゃんねるの定番だが、暴論とはいえ妙に心に迫る。普段は口にしないが、私も状況によっては同じ誘惑にかられるだろう。」
「嫉妬によりさらに醜くなる。」
「空想の美しい世界に溺れている暇はない。」
「敗北したいのか、勝ちたいのかハッキリしろ。」
「負けたからといって、美が味方をしてくれることはない。むしろ腐臭を美と錯覚してしまうのだ。」
「目に見えないからこそしっかり捕まえたいと思うのだ。」
「私はカテゴリーに弱い。だから言葉に詰まりやすい。」
「革命は究極の自力救済だからな。」
「維新は人材不足やな。オール与党に負けてしまった。」
「自ら逃げ道を作ってしまうことに警戒しなければならない。自分で自分の首を絞めることになるからだ。自分ではせき止めているつもりでも、怠惰な心性は巧く抜け道を見つけるものだ。」
「『俺は俺でロリコンで、児童ポルノ買ってるし』(ラノベのタイトルになりそうだ。)」
「図書館で『ブリキの太鼓』を借りてきたが、面白すぎて逆に読むのを止めた。怖くなったからだ。面白い小説は今は毒薬だ。戦う意志を散漫にしてしまう。小説を読んでいると私がこれまで知らなかった世界の人間(しかしそこにいるのは私だ)になってしまう。」
「いい夢が実は悪い夢だったという話。」
「幼女による救済の可否については既に答えが出ている。いくら幼女性愛者がその可能性を唱えても、救済などありえないのだ。むしろ救済はより普遍的なものからもたらされる。幼女もまた、等価交換のプレイヤーに過ぎない。すでにニーチェが答えを出しているではないか。」
「『要普免』は『障害者お断わり』の隠語だ。」
「そもそも非正規労働者フェアトレードに参加できない。“倫理的”な行為をするのにも能力による振り分けが行われるのだ。」
「反イスラムのマスコットにされたイスラム少女。」
「何かが納得できないというのは行動する十分な理由になる。」
ヘイトスピーチは人権教育への反発だろう。在日特権は導火線に過ぎない。」
「民族に忠誠を尽くすことは御恩のない奉公に等しい。余りにも割に合わなさすぎる。日本を守るために頑張って貧乏になりました的なことでは泣くに泣けないだろ。」
「イメージしてみろ。自殺寸前の非正規労働者が路上でヘイトスピーチを叫んでたら滑稽だろ。お前も日本のアウトサイダーだろと言いたくなる。日本人としての民族の感性で在日特権に違和感を覚えても、自分も日本から(自殺という形で)追い出されかねないでいるという自己の存在としての危機感は忘れられないのだ。いわゆる在日特権を前にしても私は日本人であることよりもむしろ死に直面しているという点で一人の存在としての自己を強く意識している。なるほど、私は祖国を愛しているつもりだ。しかし死を求める者たちに忠誠を尽くすことはできないのだ。」
在特会運動の歴史的な意義をあえて言えば、外国人や外国勢力による間接侵略(これが特権という形をとる)に対し異議申し立てをしたことだろう。とはいえ、それに対抗するための理論やあるべき社会の構想、そのベースになる思想を彼ら自身が提議する兆しは、結成から6年になるが現れていない。だから何のためにわざわざ路上に出ているのか理解されにくいのだ。」
「ビジョンの欠落という点では非正規労働者の運動もそうだ。正社員になることを目指しているのか、それとも公平な労働市場を求めているのか、大切な部分が曖昧にされているのだ。もちろん公平な労働市場を求めた時点で既存の組合(連合系・全労連系とも)は手を貸さなくなるだろう。」
「やっぱり最後は戦争待望論で締め括るか。既存の組合は敵対してくるし、判決のせいで間接侵略は強化されるし、社会を掻き混ぜるには丁度いいタイミングじゃないですか、赤木さん?」

ひとりごとならべ(2013年9月9日)

「鳩始末」
「尼僧の乳房」
「拾い忘れた切符」
「ナフタリカ図書館」
「祖国の滅亡を予感せざるを得ない。」
「雌のライオンの手で射精するのだ。」
「そんなに憲法が好きなら中国に行けば?」
「人権が人間を超えてしまっていることで人権への反発が始まる。」
「弱者とは人権を振り回す資格でもある。」
「誰しもが弱者である時代である。」
「人間様がいらっしゃるんですね。」
「人権を主張する問題性は言語化できない疎外や抑圧を“ないもの”にされてしまうことだ。」
「いわば人権の配剤によって人権侵害が発生してしまう。」
「認識じたいが一つの配剤であり、人権として認識されなければ政治的に無力化されてしまう。」
「胸ポケットに濡れたハンカチを入れたら乳首がかぶれた。」
「胸元から遠い乳房を眺めている。」
「人権になる人とならない人とが生まれる。」
「言葉の多さが優劣を決める。」
「マジョリティーのはずが何という孤立感だろう。」
「洗われることに怯えているのだ。」
「ものに溢れた国の貧困はなかなか語られない。」
「第三極を左翼の逃げ場所にしてはならない。」
「嫉妬で政治を動かしてはならない。」
民主党が大敗した理由は明らかだ。彼らが嘘つきであることがハッキリしたからだ。」
「差別があると主張すること自体が一つの政治的行為(利益)であり、真理と対立することは十分にありうる。」
「正社員と同じような余暇の過ごし方をしている時間的な余裕はない。」
「フリーターにとって敵と味方を分けるポイントは一つしかない。すなわち雇用の流動化を認めるかどうかだ。雇用の流動化を認めることはフリーターにより良い生活を獲得するチャンスを与えようとすることであり、流動化を認めないのはフリーターに現在の悲惨な生活を一生強いようとすることに他ならない。社会保障に積極的な発言をする候補者の多くがフリーターの敵であるという事実は、正社員優位の現在の社会システムの補強を前提にした彼らの政策の必然である。」
「選挙の日に指で髭を抜いている。」
「選挙区と比例は維新、県知事選は共産に入れた。」
氷河期世代をダイレクトに表現する政治団体が存在していないことが我々にとっての不幸ではないか。」
「ひきこもっていた頃に精神科医のカウンセリングを受けておけば、私はもっと早くニート生活を抜け出すことが出来たのではないかと近ごろは思っている。冷静に考えれば、あの頃は典型的な無気力状態だった。」
「精神が触媒する。」
「フィクションの世界では対価を求められたくない。」
「財源を無視した福祉など虚妄ではないか。」
「『やわらかな陰茎』はそれこそ新しい男を象徴したものとなりうる。」
「人の容姿を広い意味でのコミュニケーション能力に含める軽さ。確かに凄まじい努力で美しい容姿を手に入れる人もいるが。」
「あるとおもうほどにはない。しかしないとおもうほどにはある。」
「虫でもいいから変身したい。」
「周りが優秀な人間ばかりでプライドがぼろぼろになりそうだが、おかげで休んではいられないと思い知らされている。学歴も職歴も私より圧倒的に上の人間だらけの部署に配属されたのだ。相手が理系だから辛うじて精神の平衡を保てている。」
「精神の平衡を保つために法律を学び直している。しかも学生時代より熱心に。」
「メディアは自らの正当性を担保するために社会的弱者と見なされている集団や個人を囲い込む。あるいは彼らの一部が集団の要求を実現するためにメディアを借り腹とする。」
非正規労働者という私の社会的属性を左翼の根城にされては堪らない。」
「反ツイッターに活路を見いだそうとするフェミニスト。」
「自分を裏切った罪を償わなければならない。」
「王として振る舞うことが、あるいは良き王の忠臣として振る舞うことが理不尽な社会における処世術であるということを『王と妃』を見て学んだ。」
「敵は見えない時間に棲んでいる。」
「寄付は委託行為だ。弱者を救うという目的に対して彼らが実際に機能しえなければ寄付に係る支出は単なる損失に過ぎなくなる。」
障碍者を目の敵にするな。」
「戦争を総括しえていないがための平和アピール。」
「これ以上聞くなという目をしている。」
「上手い例え方には二重性が効いている。」
「生命の無責任な肯定こそが克服すべき対象である。必ず誰かが犠牲になるからだ。命を守るのに誰かの人生を犠牲にしてはならない。また極限状況ではこれが救うべき命を選別する基準となる。第三者には人の命は簡単に理解出来ても、それを支える人間の犠牲は目に見えないのだ。」
「上を見上げて生きていくしかない。確かに腹が立つが、下を探したりそう見なしている者を叩いたりする誘惑から逃れられるだろう。それでようやく結果的に真っすぐ前を見て歩けるようになるのだ。まったく、真っすぐ歩くのさえ難しい。」
「帰ろう、本当の未来へ。」