はるのぶのつれづれ

幼女の子宮で泳いでいた頃の記憶

(引用メモ)韓国ドラマ「王と妃」より(2014年3月23日)

「『王と妃』四巡目。癸酉靖難。」
「王と妃」第31話より
(首陽邸。屈強な男たちが集まっている。彼らは力比べのために来たが、首陽大君の口から本当の目的が告げられる。)
ホン・ユンソン:首陽大君様です。
首陽大君:立たなくてよい。酒席に堅苦しい礼儀は無用だ。
(一同は首陽大君の発言に注目している。首陽大君が一瞥する。ヤン・ジョンとユ・スが首陽の両脇に立ち、刀を抜く。一瞬にして場の雰囲気が緊迫する。立ち上がる一同。)
首陽大君:私は今日、ふらちな盗賊を一掃しこの国を立て直す。現在、奸臣キム・ジョンソらは独断で政治を行い、民と兵のことを顧みず人々の恨みを買っている。その上あの者たちは王室を軽んじ、密かに安平大君と手を組んでよからぬ事を企んでいる。ゆえに私が打倒を決意した。今こそ忠臣が大義のために立ち上がるべきだ。
(一同に動揺が広がり、騒然とした雰囲気に。)
クァク・ヨンソン:このことは殿下もご存知ですか。
首陽大君:お知らせした。これは王室と殿下の意向だ。
クァク・ヨンソン:ならば王命書があるはず。まずは王命書を見せてください。
首陽大君:敵に見られる危険があり、文書ではもらわなかった。
(再び動揺する場。)
首陽大君:私を信じられぬのか。私は先王の嬪宮に行き、反逆の徒を斬り捨てると誓った。もし成功しなければこの命を捨てるつもりだ。私に従う者は従え。私を疑う者はこのまま家から出ていけ。殺したりはせぬ。来た時と同じように歩いて出ていけばよい。
(一同の動揺は治まらない。ハン・ミョンフェは辺りを見回している。大君退場。騒然とする首陽邸。)
ホン・ユンソン:何人か痛めつけて、従わせますか。
ハン・ミョンフェ:彼らも生死の瀬戸際だ。殴っても従わん。
ナレーション:首陽大君の家に集まった者たちは、挙兵について知らされていなかった。多分に場当たり的な行為だった。安平大君が10月15日に首陽大君を殺し、王を廃する計画だったという「朝鮮王朝実録」の記録を全面的には信用できない。だが、安平大君が平安道の武器を武渓精舎に隠し、兵を動員しようとしたのは事実である。そのため首陽大君は急いで事を企てた。その結果、無謀で混乱を極めた挙兵になったのである。
「王と妃」第31話より
クォン・ラム:クァク副司はなぜ帰らぬのだ。
クァク・ヨンソン:首陽大君なら私の能力を認めてくれるはず。私は首陽大君のため死ぬ覚悟を決めました。
クォン・ラム:ありがとう。残った者は豪傑ばかり。大君様も百人力だ。
「王と妃」第31話より
イム・ウン:大君様。奥様がいらっしゃいました。
首陽大君:通しなさい。
(夫人ユン氏登場)
首陽大君:私は・・・
ユン氏:これ以上ためらわないでください。
(首陽大君は家族の運命を不安視している。)
ユン氏:持ってきて。
(イム・ウンが鎧一式を運んでくる。)
ユン氏:私たちは皆、死を覚悟しました。ためらわずに挙兵なさるべきです。
(首陽大君は妻の顔を見つめた。)
「王と妃」第31話より
(妻に見送られる首陽大君。屋敷の前に部下が整列している。檄を飛ばす首陽。)
『私のこの一身に、国の存亡がかかっている。死ぬも生きるも天の定めだ。男ならば国のために死ぬべきだ。従う者は従い、去る者は去れ。私は奸賊を斬り捨ててみせる。誰にも私は阻めぬ。
(屋敷を後にする一同。大君は妻を振り返る。妻の目に涙が光る。)
「王と妃」第31話より ハン・ミョンフェ
『大君様は従者と二人きりでお出かけになった。ヤン・ジョン、ホン・ユンソン、ユ・スは大君様を追っていき万一に備えろ。』
(第一隊出発)
『クァク・ヨンソン、クォン・オン、クォン・ギョンは敦義門の内側に潜伏しキム・ジョンソの残党を場内に入れるな。』
(第二隊出発)
『残りの者は私についてこい。大君様はキムを斬った後、そのことを殿下に告げに行かれる。それから奸賊を呼び出し順番に処刑する。』
「王と妃」第31話より
(キム・ジョンソ邸。キムは愛妾に酒を注がせる。キムの家僕が急いだ様子で来る。)
家僕:大監様。首陽大君がこちらに来ます。
(キム・ジョンソは杯を眺めている。)
家僕:どうしましょうか。
(キムは黙ったまま。)
家僕:いつ殺しますか。
キム:供の者は何人くらいだ。
家僕:家僕が一人です。
(キムは驚いた様子で振り返る。)
家僕:どうしましょうか。
キム:ならば迎えろ。
家僕:はい。
(キム・ジョンソ邸は首陽大君の訪問で騒然としている。門前で待つ首陽。家僕達は彼を取り囲むように立っている。皆手に持った武器を隠そうともしなかった。)
「王と妃」第32話より
(真夜中のキム・ジョンソ邸。キムは屋敷の外に出ている。首陽大君と彼の執事イム・ウンもいる。声がする。)
家僕:大監様。
(声の主が走ってくる。)
家僕:大監様。
(息切れた声で)
家僕:大監様。
キム:何事だ。
家僕:殿下の使いが王命を伝えに。
キム:王命だと?
家僕:はい、大監様。宮殿の様子が変なので来るようにと。
首陽:これは大変なことになった。
キム:事情をご説明ください。
首陽:実は謀反が起きたのです。
キム:謀反ですと?
首陽:ご存知なかったのですか?安平大君の仕業です。
キム:何を根拠にそう言うのです。
首陽:安平大君の部下が私に手紙を寄越したのです。お読みに。(手紙を差し出す。)謀反の内容が詳細に綴られています。実はこの件で殿下にお話がしたいのです。
(キム・ジョンソは手紙を受け取る。)
首陽:(家僕に)外にいる使いに伝えよ。すぐに左議政殿と向かうと。
(家僕は戸惑っている。)
首陽:早く伝えぬか。
(家僕は主人の顔を見る。キムが頷く。家僕はおじきして場を離れる。手紙を開くキム。イム・ウンが隙を窺う。)
(首陽が目でイムをけしかける。キムが振り返り、イムは顔を背ける。キムは月の明かりで手紙を読む。この時、背中に隙が生まれる。)
(機を捉えたイム。一気呵成に鉄球をキムの頭上に振り下ろす。キムは目を見開いて立ち尽くす。首陽大君は泰然と構えている。イムがもうひと振りする。キムが倒れる。)
「王と妃」第32話より
首陽:チェ承旨。急を要する問題なのだ。官僚たちが安平大君とともに謀反を企てている。まずはキム・ジョンソ父子を殺した。事前に知らせる余裕がなかったが、残党の始末に関して承諾を得たい。殿下にそう伝えてくれ。
(チェは驚いている。)
首陽:きっと殿下は驚かれることだろう。ゆっくり静かな声でお伝えせよ。その後私から詳しくお話しする。
チェ:殿下はもうご就寝中で・・・
ホン・ユンソン:無礼者。残党征伐を買って出た大君を、追い返す気か?(チェの首筋に刀を突き付けて)反逆者の仲間でないならすぐに取り次げ。さもなくばそなたを斬ってやる。
チェ:内官が先へ通さないので・・・
ホン:黙れ。
(首陽大君が制止する。)
首陽:もう一度取り次げ。
(チェは戸惑っている。)
首陽:一刻を争うのだ。
チェ:承知しました。大君様。
(チェは戻る。)
ホン:強行突破すべきです。このホン・ユンソンが先頭に。なぜためらうのです。
首陽:殿下の許可なしには入らん。
「王と妃」第32話より
ハン・ミョンフェ:大君様が殿下の許可を得る間に、官僚たちを宮殿に呼び集めるのだ。領議政と兵曹判書については使いの者に連れてこさせる。ヤン・ジョンは武渓精舎へ行き安平大君を確保し、次の命令を待て。
ヤン:分かりました。
ハン:ユ・スは顕陵の碑石所へ行き、ミン・シンを護送してこい。相手が逃走する動きを見せたら、その場で殺してよい。
(ユ・スは頷く。)
ハン:ホン・ダルソンは官軍を動員してこの屋敷を幾重にも囲み、厳重に警備せよ。官僚たちが殿下に謁見を求めてきたら、従者らは始末し一人で中へ通すように。
ホン:分かった。
「王と妃」第32話より
首陽:殿下。
端宗:謀反ですか。
首陽:官僚たちが安平大君と結託しました。殿下が幼いのを甘く見て仲間を集め、国の存続を脅かそうとしており、非常に危険な状況です。急を要することだったため、独断で左議政を殺しましたが、他にも仲間が。彼らもただちに始末します。どうか許可を。
オム・ジャチ:首陽大君の主張に少しも間違いはありません。
端宗:首陽大君は聞け。安平大君の件は知っている。そなたに相談したいと思っていたが、キム・ジョンソの監視が厳しく叶わなかった。
首陽:ご信頼いただき光栄です。
端宗:彼らを追及したいが、私は詳しい内情を知らぬ。そなたに全権を委ねるので、反逆者どもを取り押さえ国を守ってほしい。
首陽:仰せの通りにいたします。迷いなどありません。殿下のご意志に従い国を守ります。
「王と妃」第33話より
端宗:安平叔父上は?
(首陽は端宗の言葉を待っている。)
端宗:どうなさるつもりですか。
首陽:愚かにも安平はファンボとキムの誘惑に負けたのです。
(端宗は緊張した表情である。)
首陽:安平と私は先王様の弟でございます。殿下を補佐する責務があるにも関わらず、不忠を働きました。
端宗:ということは。
首陽:死罪に処すべきところですが、それは先王様も望まれぬはず。ひとまず安平を江華に護送いたします。
端宗:それでいいのです。王族同士が殺し合えば民心が離れます。
(首陽大君は意表を突かれたような顔をする。)
端宗:太宗が兄弟を殺したのは建国当初のこと。中国の王朝もかつては骨肉の争いをしましたが、今は時代が違います。
(ほくそ笑むオム・ジャチ)
首陽:察してくださり誠に感謝いたします。
端宗:謀反を企てた者を一人残らず洗い出し、厳しく罪を問うてください。その者たちを断罪してこそ王室の威厳が保てます。
(首陽大君は端宗の威容に驚いている。)
端宗:だが無実の者を罰してはなりません。罪なき者を罰すれば民たちは、王室や私を恨むはず。そして弾圧されるのではないかと不安がるでしょう。
(目を見張る首陽大君。)
端宗:安平大君を生かしたのは賢明なご判断です。私も叔父殺しの汚名を着せられずに済む。
首陽:ありがたきお言葉でございます。
(オム・ジャチは感激に目を潤ませている。)
「王と妃」第33話より
(キム・ジョンソは瀕死の重症から目覚める。)
キム・ジョンソ:殿下に会わねば。お会いせねばならぬ。
(キムの息子が制止しようとする。)
キム:手を放せ。
(キムは泣き崩れる。)
キム:殿下。殿下。私が、老いぼれて判断を誤ったのです。先に首陽大君を殺し、安平大君を殺すべきでした。その後殿下が成人なさり自ら政務を執れば、大君たちが王位を狙うこともなかったのに。殿下。私があまりに愚かでございました。
キムの息子:父上。
キム:殿下。まだ遅くありません。私が宮殿へ行き、殿下をお守りします。