はるのぶのつれづれ

幼女の子宮で泳いでいた頃の記憶

「もちろん二次元へのたしなみはあるにはある。

ただ、『ラブひな』から後のもんにはこれってのがないなあ。俺をものすごく萌えさせてくれるキャラがないんよ。成瀬川なるからは一切見かけん。『ゼロの使い魔』のルイズ、あれはそういう意味では久々の萌えがあって良かったわけやが、それでも昔ほどの萌えは感じいん。まあ俺の萌えの感性が無くなってきつつあるだけやねんけどな。ニコニコにうpされてるアニメ見たらそれで十分や。結局DVD買うほどやないし、テレビ見ても買わんかったやろな。まあ、ニコニコ動画で人気のあるアニメはDVDでもよく売れるって言うけど、俺にとってはただの名刺代わりやったわけやね。まあ、ニコニコにうpされてなかったら、存在も知らんかった訳やけど。」
「今から考えたら、俺はオタクと言うより、喪男やったんやな。若かったから成瀬川なるに萌えられたんであって、決してアニメに詳しかったわけやないし。それでも自分のことをオタクって言えたんは、自分が童貞で居り続けたからや。オタクっていう言葉を厳密に解釈したら、俺がオタクん中に入るわけがない。アニメのことなんかこれっぽっちも知らんし。強いて言えばサンテレビの深夜アニメを見る程度に過ぎん。それもここ一年は怪しい。何しろゼロの使い魔サンテレビやなくて、ニコニコで知った位やから。」
「アニメと言っても萌えアニメを少し知ってるぐらいで、ガンダムとかギアスとは一本も見てない。ゲームなんかはプレイしたこともない。まあ、中学校の時にゲームボーイやっただけやな。せやから俺は厳密な意味ではオタクとは言えん。まあ、ラブひなに関しては語り始めると止まらん、ってわけでもないか。でも思い入れは激しかったから今でも赤松健先生の前に立ったらたぶん固まるわ。せやけど『ネギま』は三巻買ったっきりで一切読んでない。俺が最後に買った漫画本はネギまの三巻や。」
「まあエロマンガってか、雑誌やな。俺はたまに買うとるけど、でも俺の買ってんのはローレンスとか、スーパーコミックっても知らんやろなあ。ケン月影とか林昌也とか、知らんか。ケン月影の時代劇もん。結構有名やねんけどなあ。その筋ではな。で、俺は熟女もん、人妻もんが好きなんよ。萌え系とは全然違う昔ながらの劇画調なんやけど、林昌也の不倫もんとか、高橋峰樹のスワッピングもんとかが俺のツボにはまってんの。『いつも、いつまでも、淫つまでも』(林昌也)なんか、萌え系ではなかなかお目にかかれんタイトルやろけど、そういうのが好きなんよ。でもコンビニで買う勇気はないねんなあ。男の店員やないとよう出せん。俺ウブやから。」
「だから俺はほんまにオタクなんかな、って、思うわけなんよ。電車男の前やったら、オタクのイメージがそのまま童貞やったから、俺も違和感なくオタクやって言うてられたんよ。せやけど、最近はオシャレな奴とか、デートであえてアキバに来るイヤミな奴も居るそうやから。まだ日本橋には居らんけどな。俺が見てないだけかも知れんけど。外からいろんな人が来てるんよ。そんで、ゲームやアニメに接するんや。だから逆にオタクという言葉が、その意味がだんだん細かくなっとる感じがする。俺なんかは童貞やから、それだけでオタクの末席に座らしてもろとった感じがしとったんやけど、今やったら無理やな。色んな奴が来すぎてもた。」
「でまあ、その結果、オシャレな奴とか彼女居る奴とかも、アニメを知っとる、ゲームを知っとる、それでちゃんとオタクを名乗れるようになったんや。ほな俺どうすんねん。まあ昔はラブひなオタクとして頑張った時期があったよ。せやけど、今は何の興味もなくなった。ラブひなって、誰も言うとらんがな。それでもラブひなに関してはオタクと言えるかも知れん。せやけど、それだけや。アニメ、最近のアニメとかはほんまに知らん。何も知らん。俺はそういう意味ではオタクと呼べるのであろうか、ってな。まあ、ここまで来たら、オタクと言い張るつもりではあるんだがな。昔の感覚を思い出しながらな。」
「でまあ、『ラブひな』の後に備えて、二次元世界で恋を復活させたいと思うには思うてきたんやけど、でも成瀬川なるを超える者は結局見つからんかったわけ。まあ、いつかは見つかるやろと楽観しとったんがまずかったと思うわ。やっぱり三次元でもそやけど、こっちから積極的にアプローチせな、二次元でも彼女は見つからんのよ。好きになれる人とは出会えんのよ。そこが俺の甘かったとこやな。まあ、サンテレビ萌えアニメ見るくらいで二次元の彼女が見つかったら、こんな楽な話はないわなあ。ちゃんと漫画も買うてから、アニメもDVDまでチェックして、アキバブログも念入りに見て、それで各々が自分の気に入ったキャラを見つけるんやろけど、俺はそんな面倒臭いことは一切せんかった。いつか見つかるやろと思い込んどったから。『ラブひな』を知ったのもたまたまやったしな。そういう偶然の恋ってやつを二次元でやろうとしとったんや。」
「でも、はっきり言うて、三次元よりも二次元のほうがむしろアタックは積極的にやらんかったらあかん。二次元はまさに情報なんやから、向こうからやってくることのほうが珍しいんであって、こっちから開拓して行かな出会いは永久的にありえん。それを知った今となったら、頑張って開拓するか、とまあ普通はなるんやが、残念ながら、俺の萌えの能力は消えてしまった。」
「とはいえ、今でも萌え絵を見てかわいいと思える感性が残ってるのは救いなんやが、そんなんはオタク現象が社会に開かれてしまった今となったら当たり前の事象にすぎん。まあ、あのころはオタクであることが時代の先取りを意味しとったんやけどな。今やオタクということで社会との隔絶感があるわけやないし。そらあ、オタクを笑いもんにするアホは今でもおるけど、そいつらのほうが時代遅れなんよ。明らかに時代はオタクと協調しとる。でもアニメのチェックを怠った俺より、常識としてのオタクのほうがむしろ前に進んどるぐらいやから、昔はオタクとしての前衛感に浸れとったのに、気が付いたら時代に追い越されとったんや。時代に追い越されたオタクは、ただの童貞や。こらあ思い知らされたな。」
「まあ、でも日本橋歩くんは楽しいよ。今でもな。いろんな感覚が目覚めるような感じがする。昔とちがって、何も買わんけど、それでも萌え系のイラストとかポスターとかが張ってあったら、それだけで安心するんや。ここが俺の息継ぎの場所やねんやろな。そら、俺なんかは『アニメを知らんニセオタ』って言われてもしゃあない。それは事実や。せやけどな、精神的なもんは共有しとる。そこに楽しさがあることは知っとる。だから難波に行ったら日本橋に寄るんは、これは本能のなせる業やな。」