はるのぶのつれづれ

幼女の子宮で泳いでいた頃の記憶

反射光の幻視のなかで(幼女オナニー体験記)

 細長い壁を突き上げた直方体の個室が、駅の向かい側で小さく立っていて、いつもはお金を下ろすことだけを考えてそこに並ぶ。今日は普段よりもやや暑苦しい日だった。まだ誰も並んではいなかったが、中からタッチパネルの音が聞えてきたのでそばで待っていた。
 西から照り付けられる光は容赦なく個室の壁に叩きつける。壁は否応なしに白く光る。反射して目に飛び込んでくる光の残像をまぶたのそばで乱反射させながら、少しだけ長い時間を立ち続けていた。どうやら中の人は操作に手間取っているようだった。パネルの音がぎこちない。
 目線を壁に向けて、頭の中で虚空を眺めていた。何も考えずに佇んでいる。ただ今日はそれが少し苦しい。初夏の日差しに暖められた空間、そして照りつける光線。アスファルトの地面から蒸し上げられた空気にむせびながら立ち続ける。そのとき、足元から二・三度、小さく鈍い音が聞えてきた。
 五才くらいの小さな女の子が、ガラス扉に背中を弾ませて遊んでいた。中に子供がいたことにはじめて気が付いた。その横顔は退屈そうな様子をおくびにも出さず、笑いながら跳ねるその姿は綺麗だった。青と白の織り目模様がプリントされたワンピースからこぼれ出た形のよい素足が、サンダル履きのかかとから真っ直ぐに伸びていた。薄く張った汗が小麦色の肌に上品に輝やかしく、香気を帯びた妖艶さを与えていた。私はすっかり、彼女の美しさに見とれていた。
 ガラス扉は光を集めて、泥んだ世界に反射する。その放射光が彼女の小さな体を包み込み、光の羽根を与えているようだった。妖艶さと清らかな印象とが私の心の中で交じり合いながら、目は性的なものを求めている。股間が少しうずいた。それが神聖な印象と絡み合った瞬間、生まれて初めて罪というものを知ったような感じがした。そのとき、彼女と目が合った。
 彼女はこちらに振り向いたときに、私と顔が合った。私は視線の中の性欲に戦慄した。彼女に見破られたときに、何かの裁きを受けるように思えた。だが彼女は私と目が合うと、やさしく笑顔を向けてくれた。私が女性から笑顔を向けられたことは、金を媒介にした人造物を除いては記憶にない。女性の体にも触れたことはない。だからいま、三十歳になってようやく女性に受け入れられたような気がした。
 性に目覚める前だから、視線の意味に気付かなかったのだろう。性によって選ばないからこそ、私に笑顔を向けられたのだろう。だがこの一瞬間は、真実だと思う。だから私も笑顔で返した。この時ばかりは性欲を忘れていた。次はいつ訪れるか分からない、心の中で大切にしたい瞬間に思えた。
 彼女は今度は、個室の中を小さく走り回った。その笑顔もまた可愛く、私に安らぎを与えてくれているようだった。小ぶりの腕もまた、日に照らされて可愛く光っていた。全身を抱きしめたく思えた。幼い子をここまで見つめたのは初めてだった。これ以上眺めていたら、と思ったとき、金具の擦れるような音と共にはっと扉が開いた。
 ようやく操作を終えて中から出てきた。私と同い歳ほどの美しい女性だった。私はわれに返った。女性は「どうも済みません」と会釈をしてくれた。あの子も一緒に出てきた。私はむしろお礼を言いたいような気持ちになったが、仔細を明かすわけにも行かないと思い、思い止まった。


 夜になり、再び彼女のことが頭をよぎった。あのときの汗に輝いた足が忘れられなかった。それに、幻視とはいえ、私を受け入れてくれた一瞬間が心に焼きついていた。神聖な印象と妖艶な姿態とが頭に蘇ってきた。私は再び股間のうずきを感じた。
 部屋の中で股間をまさぐった。いつか彼女が私の前に現れていた。私は椅子に座りながら彼女を膝に乗せ、後から抱きしめた。肩口まで伸びた髪にそっと口付けをした。私の性欲に少しでも気づかれたら逃げてしまうような気がした。だから指先に力が入り過ぎないようにそっと抱きしめ続けた。
 彼女は私の膝の上ではしゃいでいた。私は全身の血液がはげしく流れるのを感じた。鼓動が高まっていた。性欲はいや増しに高まり、徐々に抑えられなくなっていた。刹那に、股間が太ももの感触を知った。声を上げてしまいそうな快感が走った。私は衝動を抑えるのに必死になっていた。唇が彼女の肌に触れたがっていた。私はたまらなくなり彼女の腕にそっと愛撫した。張りのある素肌が唇を弾くような弾力を持っていた。もはや彼女の笑顔を確かめる余裕はなかった。ただ逃げてしまわないように、そっと彼女に触れ続けたかった。
 彼女の体に直に触れたいという衝動が、体と心の奥底から高まっていた。指先は触れる全てのものに鋭敏になっていた。彼女の体をまとうワンピースの指触りが、体の少しの動きに大胆に伝わってきた。指は彼女の素肌に触れたがっていた。高まる性欲と静かな理性とがせめぎ合っていた。ただ彼女が走り去らないためにだけ、私は理性を残していた。
 衝動は、それ以上のものを求めている。私は女性の乳房に触れたがっていた。まだ膨らみを知らないその胸元の、性の兆しを頭に描いたとき、血流が全身に早まった。笑顔を見せてくれるだけでも有りがたかった。だがそれ以上につながりたかった。彼女の耳元で私の呼吸は熱く、荒くなっていた。彼女に悟られまいと、息を止めては少しずつ吐き出していた。私は賭けに出た。もしくは衝動に従った。私をどこまで受け入れてくれるか、知りたかった。
 指先が乳房を求めて袖口に這った。衣の裏地の新しい滑らかな感触が指先に鋭敏に伝わってきた。彼女の肌の温かさが衣のなかで籠もっていた。すべての感触が初めてだった。女の温もりが香気となって鼻筋に伝わってきた。湯気が立つように、夢幻にかすんでいた。その時、体が一点に集中した。快感の絶頂とともに精があふれ出した。私は溜め込んでいた息をすべて吐き出した。
 深呼吸を幾度か繰り返した後、私は平常心に戻っていた。もはや彼女は居なくなっていた。残像は少しも残らず、部屋は音もなく静まりかえっていた。私は遠い目で虚空を眺めた。今日も夜が深くなった。窓を見ればどこの家も電気を消して寝静まっているように見える。今日も一日が終わる。一日一日、何かから遠ざかっていくような焦りから、夜更かしをするようになって二年になった。その間、何かを変えなければ何も変らないという無力感だけが残った。今日も眠るまでの気紛れに壁を眺めている。一人だけの部屋で、蛍光灯だけが光を放ち続けていた。
(7月14日 幼女オナニー初体験の日)


〔後記:7月21日〕後半が全く書けていない・・・。読んでも情景が頭に浮かばない(つまり再現に失敗した)。反省点がいくつも思い浮かびます。幼女オナニーの道はこれからも邁進してゆく予定。触れると逃げてしまいそうな緊張感がたまらない。

後記(2010年5月20日):

今なんか、平気で挿れてるけどなw そうなると、ここに書いたような順序立てはやらなくなる。想像の世界は幼女のあそこがちゃんと入ってしまう。それもかなり締りがいい。抜くのにちょうどいい年齢は6歳、7歳ぐらいだ。幼いし、もしかしたら入ってくれるかも、という想像が自然にできてしまう。