「耄碌日記の始まりである。」
「干しレバーをカキフライにして食べた。」
「布団を閉ざしたまま、窓は光っている。」
「飛んでください、夏の虫。」
「伝書鳩の声が聞えない。」
「手術ピストン」
「インモラル再生」
「太陽のように空をとびたい。」
「落ち着きたければ姿勢ただせよ。」
「麦茶でも飲んできれいに死のう。」
「小型エントツ夢ジュウタン」
「夏は脳味噌の大掃除」
「天然さなぎ100%」
「印鑑ドレス」
「割れて悲しや卵鳥」
「夏は脳みその大掃除」
「脳みその形をした雲。大脳の神。」
「とび散った脳が藁人形たちの頭に乗っかってる。」
「森に連れ込んだ幼女が化石になって発見された。」
「早くしないとヤギが来る。書いたものぜんぶ食べられる。」
「シーモンキーを放し飼いにしたら、水槽が枯れていた。」
「揺りかごをくくりつけられたツバメ」
「脳みそをカラスにつつかれて痛い。」
「働け、働け。鬼が通る。」
「鬼仏壇の聖地」
「冷凍胎児」
「生命陥没装置」
「禁じられたモラル」
「カスタネット・オフ」
「太陽と勇敢に戦うニート」
「強さ、わるく言えば凶暴さ。」
「公道にはいつくばったネギの値段」
「はじめてのキスで、泣かないように。」
「幻滅を覚悟して幻想するしかない。」
「首のない懐中時計が沈んでゆく。」
「会計は認識の芸術ではないか。」
「電信柱にしがみついたセミ」
「マグリットの空が・・・」
「藁がないから雛人形」
「鮮やかな劇薬」
「ベクトル・ムサシ」
「コンクリート・バルーン」
「銀行にあるという高い脳みそ」
「紐のない絞首台から落ちてゆく。」
「未知との交信が日課になりつつある。」
「営業モードに入りながら、死は再生される。」
「目に見えない微細すぎるところで何かが通じ合っている。」
「二人はまるで、長年連れ添ったパートナーのような失楽園だった。」
「窓からすべり落ちた猿のように、私は何も感じなかった。」
「どこまでも どこまでも つづく朝市に 鐘はなし」
「鹿よりつよい炎となれ、鹿童子。」
「最終的には機械になって万歳。」
「山の一軒家に仕事もせず住む。」
「花びらに埋もれた時計台」
「暗室の中の孤独」
「空白は罪と知れ。」
「虚構によって成り立つ美」
「絵に描いてはじめて本当になる嘘」
「働けば闇 働かざれば さらに闇 飢餓線上の 雪あたたかし」
「街じゅうに散らばった脳みそを集めれば、何か思い出せるかもしれない。」
「落ちる速度は一定で、何も変化なし。」
「永久機関から飛び降りた。」
「啄木鳥よ、話しかけるな。」
「○×○彦は腸詰めである。」
「アンデルセンの爪あと」
「生きることの渇望だ。」
「俺たちの自殺未遂」
「電気アクション」
「肉体ジュリスト」
「マルクス実験室」
「言葉の無菌室」
「逆折伏」
「野生のペン」
「逆剥けた小包を開ける。」
「僕は明日の水にもなれない。」
「水たまりにとり残された魚」
「社会を帝王切開する。」
「生まれるために殺す。」
「人間の社会的腐食」
「生まれさせろ。」
「猫は裁けない。」
「紅葉の銀杏狩り」
「寸劇実験室」
「首実検大会」
「電子蝶々」
「猫のような娘」
「片道シンデレラ」
「ドラえもんの幼虫」
「傷ついたファインダー」
「憎んでいる間は寂しさが紛れる。」
「指輪の円環。首紐の円環。」
「灰の秩序さようなら。」
「ツメを溶かす。」
「さわやか系ニート」
「詩がにじんでいる。」
「目の中の川」
「死が発する。」
「沈澱都市」
「時計台から手術台へと映りこんでゆく優しさ。」
「バラバラの世界が全ての存在を浮遊している。」
「権利により分離」